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バニー・レークは行方不明のchiyoのレビュー・感想・評価

バニー・レークは行方不明(1965年製作の映画)
4.0
2023/5/29
4歳の娘・バニーと一緒に、アメリカからロンドンにやって来たアン。バニーの姿を全く見せず、彼女が居たはずの場所にも全く痕跡がない。捜査を担当する警部と同じく、そもそもバニーは実在しているのか?と思わせる演出が絶妙に巧い。そして、それを裏付けるかのようなアンの不安定さ。が、アンが暮らすアパートの大家に、ある瞬間から豹変するアンの兄スティーヴンと、アンの周りがなかなかの曲者揃い。特に大家の下りは、そこまでの必要性を感じないものの、捜査の攪乱とミスリードのために使われた感じ。ちゃんと実在したバニーに一安心するも、終盤のスティーヴンとアンの兄妹関係が結構衝撃的。病院からの脱出劇といい、アンの苦労が尋常ではなく、本当に居た堪れない。笑い声とブランコのインパクトが強すぎて、当分は忘れられないかも。
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