せいけ

仁義なき戦い 広島死闘篇のせいけのレビュー・感想・評価

仁義なき戦い 広島死闘篇(1973年製作の映画)
4.5
暴力団の抗争に巻き込まれ、忠誠を誓った若者が結局は全て利用されていたことを知ってしまった時の哀れな末路を描く
キャラの濃い登場人物が多く特に大友勝利の粗暴さ下品さ愛嬌は一度見ると忘れられない
抗争がもつれにもつれ泥沼化していく過程が面白くも醜い
ヤクザを魅力的に描きつつもしっかり否定しているバランスはさすが
結局組織の上に立つものでも成り行きでそこに至っただけであって全てそれに足りうる器を持ち合わせているわけではない
ラストシーンはとても皮肉が効いている
警察から逃げ惑うシーンのフィルムの質感と迫力が凄まじく緊張感が漂う
歴史に残る名シリーズなのも納得の1作