【アンビバレンツな恋模様】
『白熱』『死の谷』など無骨なアクション映画を撮らせれば天下一品のラオール・ウォルシュ監督によるラブロマンス。
全編ワチャワチャしたコメディ・タッチなので観ていて痛快。前科者で娼婦役のマレーネ・ディートリッヒの美しさもまた格別。役者が全員、胡散臭くてイイ。(笑)
個人的に主人公ハンクの親友ジョニーを演じたジョージ・ラフトと恋人フェイ役マレーネ・ディートリッヒの関係性がいまいち把握出来ず、本当に主人公のハンク(エドワード・G・ロビンソン)を救ってあげたかっのか疑問で、そこだけ焦点がボケてる気がする。これではあまりにもハンクが可哀想ではないか。
最終的にジョニーとフェイが寄りを戻すラストも納得いかない。ご都合主義的すぎる。
たしかに面白い映画だけど些か消化不良感は否めないかな。友情と恋とロマンスと、とにかく盛り沢山のエンターテインメントである。