吉田恵輔監督作品。好きだ。よくもまぁ、こんなに普通の日常を舞台にしたありふれたストーリーを、生き生きと躍動感あふれる物語に作り上げるのか。ほんと、センスある。この後の作品、「さんかく」も素晴らしかったが、これもとても良い。
邦画の独得なあったかみと繊細さに、リアルな間の悪さやあさましさを加え、柔らかいテイストに仕上がっていて、終始、クスクス笑えてしまう。
リアリティのない過剰演出に溢れた邦画の中で、しっかりリアリティを繊細な描写と、感情移入しやすい登場人物のキャラ設定で作ってあるところが、個人的にはとても好き。
仲里依紗さんは、とてもかわいかったし、眉毛が半分ない演出もすごく自然で良かった。とても役柄にあっててよい。仲里依紗さんに限らず、役者さん一人一人がかがやいてる。
お膳立てされたようなカットが多いメジャー映画とは、対局をいく感じ。
ご都合良く人生はお膳立てされてないし、常に、自分の都合の良いようには進まないのが人生。
それでも、自然な時の流れの中で、色んな出来事に心揺らされながら、笑って生きて行こう。そんな気分になってくる。最高だ。
