このレビューはネタバレを含みます
事件のことは知っていたが映画は初見。細かいエピソードは違っているけれど概ね実話。
シャーリーズセロン(リー)の凄さは勿論際立つが、クリスティーナリッチ(セルビー)の芋娘っぷりも半端ない。二人ともびっくりするくらい綺麗な女性なのに、ここまで自身を貶められるとは!
もう少し殺しのシーンを観たかったな、というのが正直な感想だが、そんなものは観ずもがなで二人が交互に絶えず現実を突きつけてくる。
小狡さと若さゆえの現実逃避と天性のわがままを隠しきれないセルビー、と、対照的にただ愛されたくて必死なだけのリーは、始終辛かった。眺めているだけなのに眉が歪んでしまう。誰が彼女をこうしたんだと怒鳴りたくなるくらい、お互いがお互いをひとりぼっちに追い詰めていく。
殺しは絶対だめで、彼女のやったことに同情の余地はない。ただ、かの事件の種はたぶん、今でも現実に当たり前に世界中で増え続けているでしょう。
そのことを忘れず、集中して生きないと自分だってどうなるかわからない。