自分の信じる"愛"や"信念"のもと生きる主人公の姿はとても力強く、応援したくなったものの、"殺人"という超えてはいけない一線を超えてしまった彼女は同情する対象として正しいのか、考えさせられた。主人公の友人が「好きでやってるんじゃない、生きるためにはそれしか手段はないんだ」と言う。自分の人生を一番に考えるのは当たり前だが、それより前に、人を殺すことで他人の人生、そしてその人に関わる人々の人生をぶち壊す権利は誰にもないと思う。しかし、どんどん残忍になっていく殺人は彼女の自己否定からくるものな、と思ったら、倫理を超えて辛くなってしまった。
また、実話だということを考慮すると、やはり彼女のようにセカンドチャンスを望む人にそれを与えられるような社会を作っていかなければならないと思った。