メグスリ

嘆きの天使のメグスリのレビュー・感想・評価

嘆きの天使(1930年製作の映画)
3.5
ラートとローラは対照的な存在。文学という虚構の世界に傾倒してきた教授と、クラブという水商売で俗世における人生の酸いも甘いも経験してきたローラ。二人の生活風景も立場も、小道具や部屋の配置でよく暗示されている。
ローラの持ち歌は劇中で大きく二度歌われるが、歌い方が異なっているのが印象的だった。
クライマックスのラートの悲痛な叫びは胸を突かれる。ヤニングスの名演技と、ディートリヒのさばさばした身振りが良い。