hironoritsujii

バベルのhironoritsujiiのレビュー・感想・評価

バベル(2006年製作の映画)
4.3
モロッコ、メキシコ、日本を舞台に
すれ違う人間模様を描いた傑作。

どのパートも陰鬱で美しく心に迫る。

およそ18年ぶりに観たのだが当時無名の菊地凛子が
ブラッドピットやケイトブランシェット、ガエルガルシアベルナル、役所広司など、錚々たる俳優陣に引けを取らぬ
とてつもない存在感を放っていた。

演じた役柄は聾唖であり、母を自殺で失い、
そして性的な衝動をもつ孤独な女子高生。
この複雑な役を、体当たり、というアプローチでは
到底不可能なレベルで演じ切っていた。

最後の手紙の内容は分からぬまま。

作品において重要な最後のピースを
新人俳優に背負わせるというのも凄い。
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