せりな

あの子を探してのせりなのレビュー・感想・評価

あの子を探して(1999年製作の映画)
3.0
これも授業で見たやつ。
中国人の基本的なメンタリティみたいなものが理解できたきがした。
農村の貧しさを知るにはこの映画が分かりやすいって言われたけど、都市との格差が凄くわかりやすかった。どう見ても子供を代理教師で呼んでくる時点でまともな環境ではない。それに、バスにのるお金すらなかったり、農村でまともに貨幣を手に入れる手段が殆どないことがわかる。
農村の収入を上げることがほぼ不可能な状態で、テレビ番組を通じてもらった寄付金で何とかするしかない。農村の困窮を都市の人間が救ってあげるという感動ポルノ的な形でしかどうにもならないのが切ないよね。

チャン・イーモウは文革後に放下されて苦労してきた人だって聞いたんだけど、苦労を知っている方が良い作品や気骨のあるものが作れるのかもと言っていたらしい。良い作品が生まれないのはある意味幸せな世界なんじゃないかなって言葉に、世界って残酷なのかもしれないと思った。
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