ほおづき

(500)日のサマーのほおづきのレビュー・感想・評価

(500)日のサマー(2009年製作の映画)
3.5
ATフィールドがちがち女子と価値観押し付け草食男子の恋愛物語。
かわった演出があって面白かったけど、物語はそこまで刺さらなかった。

そういえば、恋が実った後に町中がフラッシュモブで祝福してくれるのって『モテキ』でもおんなじような演出あった気がしたけど、男子の感情表現に国境はないんだなって思ったw
『モテキ』もこれも女の子のほうが積極的に男性のことを知ろうとしていろいろ聞いてきたり行動してきたりしてるのに、パスをことごとくスルーするし、疑心暗鬼になっちゃって肝心な時に臆病でひよった回答ばっかしてるし・・・そのくせ内弁慶でっていうのなんかすごく似てるなって思った。

サマーも運命を感じたいのに、それを全部うけながしちゃってるのは男のほうだった・・・
その挙句に酔った勢い?でナンパヤローをなぐっちゃって・・・散々見て見ぬ振りしたくせにダサすぎる・・・
どちらの映画もそりゃフラれるでしょうっていう選択肢を選びまくってるのに『モテキ』のほうは最後強引にうやむやしちゃってたけど、こちらは教訓めいたものが垣間見えるからまだいいかも。

そういえば『劇場』映画版では女性側の心理が描かれていたけど、又吉さんは相手の女性の内面がわからないまま小説を書き上げたらしい。この映画も監督さんの実体験を基にしてるらしいけど、相手の行動をきちんと分析してこの映画を作ったんだろうか・・・もしそうならラストの女性とはきっとうまくいったかもしれない。そうでなかったらまた同じ過ちを繰り返しそうw


結局これって、気のあう男女が出会ったとき
女子は「この人良いかも、どんな人か知りたいなぁ」から入るけど
男子は「うおーすっげーすきーつきあいてー(やりてー?)」から入るのが永遠の平行線なんだな。。。って思う。

この映画って、わたしのATフィールドを中和してほしいって思ってる女子と、そんなの僕にはできないよって行動しちゃう豆腐メンタルな男子のおはなしで、小手先の演出でスタイリッシュにしてあるけど物語自体はよくある感じだなって思った。

でもトリッキーな構成になってて観た人のいろんな解釈が聞けるから、実は観た人の感想を聞くのが一番面白い映画なんだと思う。
『エヴァ』と同じ。
やっぱ人の恋ばなは面白い。