クロスケ

気ままな情事のクロスケのレビュー・感想・評価

気ままな情事(1964年製作の映画)
3.9
その豊満な肉体は勿論、ややハスキーな声がキュートでセクシーなクラウディア・カルディナーレの魅力全開です。

出演作は、本作のような楽天的なお色気コメディからフェリーニやヴィスコンティのような大作家の正統派芸術作品まで幅広く、美しさ、妖しさ、可愛らしさ、逞しさ…作品毎に違った表情を見せるあたりは、流石、映画に愛されたスターといったところです。

彼女が群がる男どもの中から自らの相手を抽選で選ぶ、主人公アンドレアの妄想シーンは、その演出の馬鹿馬鹿しさがカルディナーレの小悪魔的な微笑みを一際輝かせています。

また、新居の新築祝いのパーティーの席で、夫婦の険悪なムードを察して、招待客が蜘蛛の子を散らすように帰っていくときの編集のリズムが小気味よく、その後の冷戦状態の導入として、効果的なスイッチとなっているところも特筆すべきでしょう。
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