信じられないかもしれないけど、母親は愛する子供のためなら大抵のことはできる。母親になってようやくそれがわかるようになった。子の幸せを切ないほどに願うのだ。本当にただそれだけを。
娘の父親がなかなかクソで見てて腹が立った。なに幸せそうにしてんの!?妊娠したことを告げられたときの本当に迷惑そうな感じがリアルだった。でも結婚したとしても上手くいかなかったであろうこともわかる。わかるから、やるせない。
妊娠後、自暴自棄になっていたのに、子を抱いた瞬間に表情がくるっと変わる。母性とは何か?と問われたら、あの瞬間のあの笑顔だと答えるだろう。
雨の中、娘の晴れ姿を見つめる母親。笑顔を見つめて嬉しそうに笑い、娘に見つからないうちに雨の中を去っていく。感動の再会はなく、もしかしたらこれが最後のお別れだったのかもしれない。でもこれからも誰よりも、娘を愛し続けるのだろう。