いかとこまつな

ええじゃないかのいかとこまつなのレビュー・感想・評価

ええじゃないか(1981年製作の映画)
4.8
庶民目線の時代劇でかなりリベラルなメッセージ性の強い映画だと思うけど、サッパリしててゆるゆるユーモアも盛り込み当時の人間の朗らかさやあたたかさも伝わってくる名作。
日本の自由民権運動の先駆けと言われる真中組や江戸の庶民たちの生活を明治維新ちょっと前に流行ったええじゃないか音頭に乗せて。
怒れる民衆が怖い顔したり怒鳴ったりしないでただ歌い踊り笑顔で幕府に突撃するシーンは圧巻。なかなか狂っていてなんとも日本人らしい表現の仕方笑。大人しく帰ろうとする民衆たちを後ろから銃殺する役人。もう現在の政府と国民まるきり同じじゃんとしか。
「薩長の時代が来たところで世の中が良くなるはずはない、奴らも侍だ、侍は自分の事を偉いと思っている。平気で庶民を殺す」
「俺はアメリカに居たけど日本が恋しくて帰ってきた。本当はただお前が恋しかっただけかもしれない。お前がここにいるなら俺もここにいる。仕方ない、ここは日本だけど」
げんちゃんのモデルはジョン万次郎?それとも当時ジョン万次郎的な人は何人もいたのか?笑
色々な人間がいますね、今も昔も。

初今村昌平だったけど、めちゃくちゃ好きかもしれない!
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