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大列車強盗のadeamのレビュー・感想・評価

大列車強盗(1903年製作の映画)
2.0
映画が娯楽として成立していく過程で重要な役割を果たした歴史的作品の一つ。
列車強盗が犯行をはたらき、成敗されるまでを描いた物語です。
同じく歴史的作品として知られる「月世界旅行」と比べるとストーリー性に劣り、トリック撮影による映像ならではの面白さもありません。
しかしカメラの扱いに対する意識は強く感じられました。
平面的なロングショット一辺倒を脱し、カメラの置き位置と構図を工夫しており、被写体の動きによって画面に奥行きが生まれています。
さらに一度だけながらパンも披露されています。
有名なラストのサプライズは本筋の決着後に、ストーリーと関係なく付け足されており、数十年後のホラー映画で多用された手法と同じであることが驚きでした。
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