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灼熱の魂のhiのレビュー・感想・評価

灼熱の魂(2010年製作の映画)
4.3
人間という生き物はなんと残酷で、彼らが生み出した運命はなんと悲惨なものなのだろうか。
1+1=1の数式が事実として浮かび上がったときの絶望は何にも代え難い。
母親の回想や双子の探索によって物語の真実が明らかになるにつれ、見る人の心に大きな杭が突き刺さっていく。

入れ替わる時間軸や次々明かされる真相は少々難解だが、演出や展開は至極心地よい。静寂の中の慟哭の描き方は、ヴィルヌーヴ監督ならではの美しさを感じた。
内容は非常に重く苦しく後味も苦々しいものだが、観て本当に良かったと思える作品である。
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