たむたむ

イリュージョニストのたむたむのレビュー・感想・評価

イリュージョニスト(2010年製作の映画)
3.7
1950年代のパリを舞台に、時代遅れの老手品師タチシェフと、酒場で下働きをする少女アリスの心の交流を描く長編アニメーション。

マジシャンであるタチシェフを、魔法使いと思い込み慕ってくるアリス。全くもって年齢不詳w
そんな彼女に娘の面影を重ねるタチシェフ。

イラストはロートレックを思わせる色使いとタッチ、小洒落た音楽も小気味良い。セリフが殆どないぶんサイレントを観るような感覚で、想像が膨らむ作りになっているのも特徴ですね。
まさに動く絵本を見ているよう。

作品自体のクオリティは素晴らしいですが、残念ながら私にはアリスが単なるアバズレにしか見えず、これを切ないと形容していいものか、、ただただタチシェフが不憫でなりませんでした。
高価な服飾品をねだる姿は、私のような捻くれ者からすると、厚かましい女という印象しか無かったww

鑑賞後感は、なんとなくトルナトーレ監督作の『鑑定士と顔のない依頼人』に似ていたかも。。
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