大して説明も無いまま、観客もカメラと共に闘争のど真ん中に放り込まれる。
農民が農民らしい口調で、“農民らしくない”話題を熱を込めて語るのを聞くと、誰しもが政治と無関係ではなく全て自分たちの生活に直結しているのだという当たり前のことを改めて意識させられる。
繰り返されるフレーズやドラム缶を叩く音が時折グルーヴを生みかける瞬間があり、アメリカの黒人文化のように怒りのエネルギーが音楽に変わり得るまさにその寸前に立ち会ったような気がした。
【一番好きなシーン】
野菜や稲のインサートが矢継ぎ早に編集されているところ。コイツらも闘ってる!という生命力を感じた。