伝説の女優、夏目雅子さんがほんとうに美しかった。
吸い込まれそうに大きな目と透明感溢れる白い肌から溢れる匂いたつよな、けれど下品ではない清楚な色香。
そして、それまで押さえていた感情をすべて吐き出したかのよなあの有名な、啖呵を切るシーン。
彼女が出ている作品を観るのははじめてだったけど、すっかり虜になってしまいました。
主役が夏目さんだと思い借りたのですが、これは夏目さん演じる松恵からみた、彼女とタイトルにある血の繋がらない妹、花子、ふたりの父である鬼政と彼にふりまわされる女たちの物語。
時には誘拐まがいのことまでして、自分が活きるために女たちを物のように扱う鬼政(特に松恵は不憫)に軽く嫌悪を覚えました。
鬼政への愛情を心に秘めた、能面のように氷りついた表情が怖くも美しい岩下志麻、刺青を入れた裸体で鬼政に啖呵を切る夏木マリ。このふたりも夏目雅子に負けず劣らず、素晴らしかった。
五社英雄監督の映画に出てくる女性たちは皆、それが生きるための知恵、といわんばかりに艶っぽく、今回も同性の私でもドキドキしてしまうくらい皆、綺麗でした。
