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オルカのlvsのネタバレレビュー・内容・結末

オルカ(1977年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

サメ映画が好きでこれまでに何十本も観てきたが、シャチ映画は恐らく今作が初めて。
映画の冒頭から、シャチってこんなに洗練されたフォルムと可愛さを持ち合わせていたんだなという事と、比べるとサメってこんなブスだったんだなという事を思い知らされる。もちろんそれがサメの良さでもあるのだがそれはさておき、今作は妻と子を殺されたシャチが復讐に燃えるというストーリー。
結構期待して観ていたのだけれど、シャチよりも登場人物の言動が不安定すぎて怖かった。

シャチと戦うために銃を持ち出す男に「銃を使わないで!」という女。「ならば使わんし戦わん!むしろ謝りたい」と銃を放り出し、部下だけは陸路で帰そうとするも、村人と先住民に「シャチを追って殺せ。逃げる事は許さん」と追い詰められる。
じゃあどこまでもシャチ追うわ、と北極海までシャチを追うと、あまりの航海の長さに「やっぱもう家帰るぞ。帰らな撃つぞ」と先住民に銃を突きつけられ、結局船員も全滅する。ちなみに、爆雷でトドメを刺そうとする男に「爆雷使わないで!」と女が着火済みの爆雷を取り上げ、そこでトドメを刺さなかった事によってこの長い航海と船員全死に繋がる。
散々「銃を使わないで!」と言っていたこの女、最終的には「早く撃って!」に変わり、男にシャチの事を話して興味を持たせてしまった責任があるから…と旅についてきていたが、結局本当に何がしたかったのかさっぱりわからないし何の役にも立っていない。

男も男で「奴と対等に戦うために銃は使わん、銛で勝負だ」と言っておきながら、1回銛投げた後速攻で銃構えて撃ちまくってるし、船員が女に放った「あんたら異常だよ」という言葉がこの映画の全てだと思う。
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