実

クリーン、シェーブンの実のレビュー・感想・評価

クリーン、シェーブン(1993年製作の映画)
4.0
彼の生きる世界。不快なノイズ、人の声、幻覚。
「お前には妄想でも、俺にとっては現実だ」と誰かから罵声を浴びる。
でもそれは実は全く逆で。

不可解な行動、変わった様子の彼に対して怪しいと周りが勝手に決めつける事こそが妄想なのであって、彼にとってはただただ現実そのものなのに。

綺麗な気持ちで感動するとかいう演出は1mmもないし、むしろずっと不安な気持ちにさせられるのに、母親の洗濯物干すシーンのあまりの美しさと切なさに息が止まった。
あのシーン好きすぎてあと2〜3分は見てられた。

あと娘の、基本的に誰に対しても「あ?なに言ってんだオメー」みたいなあの絶妙な表情めっちゃよかった
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