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クリーン、シェーブンののんchanのレビュー・感想・評価

クリーン、シェーブン(1993年製作の映画)
3.9
鑑賞者が何とも言えない体験をする作品‼️

なかなか想像し難い《統合失調症》の心理に迫り、その男の違和感、苦痛を一緒に体験出来てしまうような、今まで観たことのない、ホラーよりずっと怖い🥶
訳がわからないけど、とても同情してしまうリアルな悲惨さがある。
そんなラストは哀愁が漂う、とても秀逸な作品だった⭐️

台詞もほとんどなく、劇伴もないので、説明不足のようだがストーリーはちゃんとある。

ピーターは施設を出所するところから始まるが、彼は施設で自分の頭に受信機が、そして指には送信機が埋め込まれていると信じている。
運転なんか出来そうな状況に思えないが、鏡やガラスに映り込むものに耐えられず、車のガラスを割り、サイドミラーには新聞紙を巻き付ける...

身体の痒みはピーターの妄想を助長させる。頭皮を少しハサミでくり抜き、カミソリで血だらけになるまで体毛を剃っていく。そして終いには、爪を…ここは直視出来ない感じ....ホラーじゃないのに...

コーヒーをカップ3つ並べてミルクと砂糖をぶっ込む様、精神不安定感が表れている。

実はピーターには娘がいるのだが、妻は亡くなり、施設に送られた後に母親が里子に出してしまった。娘に会いたいという一心で行動する。

なぜ病気になったのか?母親の態度を見て想像するしかないが、影響力があるに違いない😰

ピーターの行動を見る人には異常性を感じざるを得ないが...
たまたま、ピーターの行動範囲内で、図らずも幼児殺人事件が起きていて、担当刑事はピーターに白羽の矢を向け追い回す。しかし、その刑事も不可解な事件解決に混乱し、精神状態の平静さを失って行く...

娘と会うことが出来たのだが、娘がピーターを父と信じ、海辺で遊ぶ様子は幸せそうで、普通の父子にしか見えない💗そのあと娘の目の前で...


気持ち悪いと言えば確かに...
でも病気の症状に興味のある方は必見です‼️
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