ナツミオ

昼下りの情事のナツミオのレビュー・感想・評価

昼下りの情事(1957年製作の映画)
4.0
NHK-BSP録画鑑賞
プレミアム・シネマ
20台後半の初々しさのオードリーとワイルダー監督が組んだロマコメの佳作。
初視聴、やはり名作。
親の視点で鑑賞して、後半ほろりとしてしまった。

1957年米・モノクロ作品
監督・脚本・製作 ビリー・ワイルダー
共同脚本 I・A・L・ダイアモンド原作 クロード・アネ『アリアーヌ』
出演 オードリー・ヘプバーン ゲーリー・クーパー モーリス・シュヴァリエ ジョン・マッギーバー

フランス・パリで私立探偵を営むクロード・シャヴァス(シュヴァリエ)は依頼人X氏(マッギーバー)の浮気調査で米の大富豪フランク・フラナガン(クーパー)と彼の妻とのリッツ・ホテルでの密会を徹夜で張込み朝、帰宅する。自宅では音楽学校でチェロを学ぶ娘アリアーヌ(オードリー)が出迎える。
X氏にフラナガンと妻の密会写真を見せると「フラナガンを殺してやる!」と飛び出して行った。
アリアーヌは、父の今までの調査資料を見て空想するのが大好きな耳年増な少女。フラナガンの世界各地での逢引資料から彼に興味を持つ。
学校帰りにリッツ・ホテルへ立ち寄ったアリアーヌはひょんな事からX氏の襲撃からフラナガン達を助け知り合いになる。彼から翌日夕方の誘いを受け断るも、翌日彼の部屋を訪れて、彼に恋していくが・・・

クーパーは当時56才、オードリー28才。この頃のオードリー主演作の相手役は年の差ありすぎが多い‼️
まぁ、オードリーも学生役だけど違和感無し!
太めの眉毛が愛らしく王女とはまた違うパリの下町娘も可愛い。

世界各地を旅するフラナガンは、行くところに逢引する女性がおり、アリアーヌも父の資料で彼のお相手も熟知して、対抗して耳年増な空想で多くの男性と関係する女性像を作ってしまう。
最初はアリアーヌが恋する側だが、彼女の空想の話からフラナガンが恋して嫉妬する場面は彼女が録音した彼氏リストを何度もリピートするうち嫉妬に駆られて酔っ払い、音楽家たちとの酒の乗ったキャスターの往復シーンは笑える。

脇役の演奏家集団やX氏、リッツのフラナガンの隣部屋の老婦人と飼犬など脇役も良い引き立て役。
アリアーヌがX氏の犯罪を防ごうと警察に電話するが軽くあしらう署長もとぼけた演技は笑う。

アリアーヌの父親で私立探偵クロード役モーリス・シュヴァリエの演技が一番好きなキャラ。
娘を持つ親の視点で鑑賞し、後半の展開はうるっとなった。
年の離れた2人の関係に配慮して、エンディングはアメリカ版、欧版があるようです。
最後に父のナレーションが入るのが米版。
今回視聴は米版。
オープニングもタイトル・バックは窓を閉めたブラインドがバックが米版。欧版はカーネーションが背景とのこと。(Wikipediaより)

後半のリヨン駅でのシーンは、
アリアーヌの涙にやられてしまう‼️
父クロードのホットした表情に共感し、ホームに何故かいる音楽家たちの演奏する『魅惑のワルツ』がイイ余韻を残してくれる名作です‼️
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