デニロ

昼下りの情事のデニロのレビュー・感想・評価

昼下りの情事(1957年製作の映画)
3.5
高校時代にテレビで観たのが初めてでした。ヘップバーン映画にこの邦題。1957年の日本の情事事情を知りたいな。70年代ロマンポルノにいいように使われてしまった。

初見の時は、モーリス・シュバリエのうつぶせに寝る女の子は秘めた恋をしているという台詞と、キラリと光ったアンクレットが印象に残っていた。

2010年にスクリーンで観直すと。

何故か小娘に翻弄されるアメリカのプレイボーイ、ゲーリー・クーパー。小娘ヘップバーンの嘘にしっとしていたことを知り悔しがり、距離を措く。

ラスト。別れを告げられてもヘップバーンは嘘がバレていることを知らずに見栄を張り続ける。
わたしは平気よ、今晩も予約があるの、あなたは20番目の恋人だったの・・・。
観ているときはヘップバーンが鬱陶しく、クーパーよ手を取るなと念を入れていた。手を取ったらとったで、そのまま離して突き落としてしまえ、と残忍な気持ちになったものだが、こうして記録していると、クーパーが思わず手を引いてしまった気持ちもわからぬではない。

手を引かなきゃずっとプレイボーイと称されて、終身刑にならずに済んだのに。バカな奴。

1957年製作。原作クロード・アネ 。脚本ビリー・ワイルダー 、I・A・L・ダイアモンド 。監督ビリー・ワイルダー。

TOHOシネマズなんば 第一回・午前十時の映画祭(2010)にて
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