Toku

夜のTokuのレビュー・感想・評価

(1961年製作の映画)
4.4
気になった言葉
不思議な人ね。表情もしぐさも作り物っぽく見える時がある。

“今朝、君より先に目覚めた。眠りから覚める時、君の優しい寝息を感じた。顔にかかる髪の間から閉じた目が見えた。いとおしさが胸にあふれ、泥のような眠りを破って揺り起こしたくなった。君の腕や喉は生き物のようだった。その温かく乾いた肌にキスしたかった。でも、やめておいた。やはり起こしたくなかった。僕だけの君が眠っているのだ。君の寝姿は僕だけのためにある。君の純粋さは僕の身も心も清め、人生の全てを包み込んでくれた。過去も、未来もだ。僕は君と生まれるために生まれ、今日まで来た。そして今、奇跡を感じてる。僕を満たしていく君の温もり、思い・・・それらすべては今だけでなく、今後も絶え間なく僕に溶け込み続ける。リディア、愛してるよ。あまりの感動に涙があふれてくる。これからの人生は、こういう奇跡の連続だろう。君は僕のものというより、僕の一部だ。誰も切り離すことはできないし、日々の倦怠に脅かされることもない。君は目覚め、笑顔で僕にキスをした。僕は揺るぎない愛を確信した。年月や倦怠にも屈せず、輝く日々を共に生きていくのだと。”
Toku

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