夜の作品情報・感想・評価

「夜」に投稿された感想・評価

smoke

smokeの感想・評価

3.9
精神分裂的気質や自閉症スペクトルの人は、感情表現を積極的に素直な形で提示することができない事が多い。

ヒロインはパートナーを愛してるけどそれを言葉に出来ないし、怒ってているのに自分から近づいていくなど、パートナーへの距離感が非常に逆説的である。
自分からアプローチをかけているのにいざ彼が接近すると撥ね付けてしまう事を精神医学では、接近ー回避動因的欲求というらしい。
私は、アントニオーニの"愛の不毛"とは感情を行動に移す時の距離感の撞着だと考える。
本作でもアレゴリーに富み、スタイリッシュに切れる感覚的映像美が冒頭から冴えわたっている。
鋭利で排色させた物体の羅列から、キャラクターの心理的一元を映画は殺風景に素描している。
近代において、映像作家と確信を持って言える数少ない監督の1人。
Tyga

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3.5
103号室が8階にある……といういきなりの違和感は置いといて。

ずーーっと別れの予感。

末期ガンの友の見舞いから始まる違和感、2人のどうしようもない倦怠感。

口に出したら、怒ったら終わりだという緊張感が無言やお互いしたくもない無駄話を引き出す。

やや冗長ではあるけれど、この尺だからこそ朝のシーンに納得感が伴うとも思う。

印象的なモチーフ

ロケットと広場
シャンパングラスの踊り

このレビューはネタバレを含みます

マルチェロ・マストロヤンニ、ジャンヌ・モローが主演、そしてモニカ・ヴィッティ共演という豪華なミケランジェロ・アントニオーニ監督作品。
「愛の不毛」シリーズのひとつ。

物語は、末期ガンの友人を見舞う場面から始まる。
見舞いに行ったのは、作家ポンターノ(マルチェロ・マストロヤンニ)と妻(ジャンヌ・モロー)。

夜、二人は酒場に行くが、そこの黒人女性の踊りが上手いこと。グラスを落としたり、グラスに入った酒をこぼすこと無く、踊り続ける。面白い場面であった。

酒場の次は、大富豪の家での夜のパーティに行く夫婦。
ポンターノ夫妻は最初は一緒だが、途中からバラバラに行動して、夫は大富豪の娘(モニカ・ヴィッティ)とキスする。それを上から見ている妻。
妻は、男に誘われて、雨の中、車でドライブ。
夫婦バラバラの行動が明確に描かれていく。

モニカ・ヴィッティは「刺激的な夜だったわ」と話し、夫婦の心は離れる。

翌朝、妻が「もう、あなたを愛していないの」と言いだして、夫がキスをせまって「終」というかたち。
一晩で、夫婦の絆など離れてしまうという物語だった。


なかなかドラマティックな映画だった。
keiji

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3.7
ジャンヌ・モローが映るたび何か不吉な事が起こりそうに思えてしまう
あつ吉

あつ吉の感想・評価

3.0
空虚だけどいろんなものが充満してる、そんなカンジかなぁ。目の保養にはなりました。(^^;;


信頼を置くフォロアーの方々。
申し訳ありません。
先に謝っておきます。




様々な所で評価が高く、今作と同監督であるミケランジェロアントニオーニが撮った「欲望」を見たときに感じた"あの"憤慨さは一体なんだったのか??


今作、
ストーリーの初めに出てくる友人らしき病人。
そしてその病院で絡む精神を病んだと思われる女性。
前置きも無しに突如奥さんが行う昼の街の徘徊。そこで目撃する泣いた子供、タイマンをはる若者、ロケットを飛ばす若者達。
その間家で寝たりベランダに出たりする主人公。
奥さんは風呂からワガママを強烈に出し始めていきなりバーに繰り出し、そこで半裸で芸をする黒人カップルを眺めながら特に何もなく。
そして奥さんのワガママは続き、大富豪邸にての乱痴気騒ぎに参加。そこで突如出てくる若い社長娘。
その女と寝る寝ないで下らない愛の言葉を何回も交わし合い、下らない詩を読んだテープを2回も聞かせようとする。
奥さんもそこで出会う友人らしき人とあってないような日常会話や不倫なのかなんなのかの繰り返しで、かれこれ1時間。。
そこでやっと、やっと、最初に出てきた友人らしき病人が死んだとの連絡で映画の意味は繋がる。

何回かくる演奏シーンはどれも音と動作があってない。

そう、何もかにもあってない。
合っていない。
あってあるようであってない。
あって無い。
あってない。

何もない。
何も繋がってないのだ。

繋がりがないままだと、集中力も切れてくるし、会話も適当に流してしまう。
それに気付いてワザワザ巻き戻したりするのも、イライラしてくるのだ!!

最後の最後でやっとお互いがお互いを再度愛し合おうとする所で様々な事が繋がったように思えるが、その手紙やセリフにも真実味はひとーーーーーーつもないし、何よりそんな愛の形が下らない。
嗚呼、下らない。
下らなすぎるぅぅぅううう!!

何故自分が「欲望」に憤慨したのかわかった気がする。
この映画も、あの映画も、似たような
"イヤアーーーー〜〜〜〜〜な"
雰囲気が満載だったのだと。

所々「ハッ!!」とさせられる様な構図によるカットは「欲望」同様に素晴らしいものがあるが、それすらも同じ様に繋がってない。というか意味がないと気付く。

終始マストロヤンニの格好良さを前面に出してるだけの映画なのか?とも思う。
こんな下らない話に2時間もかけてどうすんねん。
寝くなるためにある様な映画じゃねぇか。


....もちろんあくまで個人的意見ですので悪しからずです。。
俺が本当に好きな映画をコテンパンにけなされたら、それこそ憤慨しますからねw
本当に申し訳ありません。。
すみませんでした。


そんな僕にミケランジェロアントニオーニでオススメがあったら教えて下さいw
とりあえず上記2作品は無理。
立て続けに評価の高い2作品がダメという結果に。。
かなり久しぶりに見た! これで4回目。何度見ても見ごたえが衰えないどころか、見るたびにインパクトが強烈化。まず何よりすげーって思うのが、最初から最後まで、すべてのシーンがめちゃめちゃクールでカッコいいこと。都会に暮らすある裕福な熟年夫婦ジョバンニとリディアのたった1日の出来事を淡々と描いた映画で、個人的には前半30分くらいの描写の切れ味が特に好き。病気で死にかけてる友人の病室を訪ねるふたり。明らかに友人のことを愛しているリディアは、耐えられなくなって病室を出、ひっそりと涙を流す。友人はふたりのことを無二の親友だと語るが、ジョバンニはその発言をしっかりと受け止めたくないようだ。そして、帰りがけに、別の病室の色情狂の女に誘惑され、危うく誘いにノリかけたりする。その話を帰りに妻に打ち明けるも、全くもって興味を示さず、肉欲をそんな風にあらわにできるとは自由でうらやましい女だ、と語る。その後ジョバンニは自分の書いた小説のサイン会に行き、妻はそこを抜け出して、街をぶらぶらとさまよい歩く。インテリで如才なく振る舞えるジョバンニとはまったく異なる、街の粗野な男たちに心惹かれるリディアだが、その夜、何を思い立ったか夫に、今夜は街へ外出しようと言い出す。この理由を考えるのもなかなか興味深いのだが、こっからがまさに本作のメインディッシュ! たいへんに複雑な構成で、ジョバンニとリディアのアバンチュールの行方が展開。同時に、富が人間にもたらした新たな孤独と渇望、そしてその場しのぎの一時的な慰めのむなしさをまざまざと描きだしてみせる。果てしない砂漠のように茫漠とした空虚感のただなかで、刹那の快楽と興奮に溺れ、形だけの知性をひけらかし、チヤホヤされて得意になる人びと。しかし、朝の光はすべての虚飾を呆気なく引き剥がし、無意味にしか思えない人間存在の寄る辺なさをむき出しにする。ラストシーンの圧倒的などうしようもなさにはめまいを覚えるほどで、これほど取り返しのつかない愛の結末を、今後二度と見ることはないだろう。根っこがなければ、漂うしかない、忘れるしかない。根のない人間ははかなく、根のある人間は孤独。このペシミズムは現代社会を覆うリアルな病理だ。それをすばらしいビジュアルの3人の役者が体現する歓び。誰もほとんど本音をことばで語らず、視線と所作とモンタージュによってヒリヒリと感じ取らせる見事な演出。全画面がうるさいほど意味を叫んでいるアントニオーニの真骨頂。
キよ4

キよ4の感想・評価

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モニカ ヴィッティ綺麗
マストロヤンニ渋すぎ
壊れた時計
黒人女性のアクロバティックな踊り
金持ちのパーティ
モノクロ映像の美しさ
ラストの手紙には泣ける
ENDO

ENDOの感想・評価

4.4
愛とは結局勘違いなんじゃないか。その熱にうなされて、視界にかかっていた靄が、或る日突然打ち消される。そんな瞬間を描いた映画だ。

マストロヤンニとモローが2人でいるシーンでは、映像的にどこか居心地が悪そうだ。夫婦が口論するというわけでもない。

旦那は人気作家で、妻は空虚なサイン会やパーティーにうんざりして、ひとりで街に繰り出す。1人泣きじゃくる幼女、時計、崩れる壁、若者の喧嘩、ロケット。ベルイマンみたいな暗喩的な場面。ここは彼女と彼の地元だったのだ。この時点で彼女は気づいたのかもしれない。

作り物のような表情としぐさの素っ気ないマストロヤンニ。女に色気は求めないとクールに語る。
夫に甘えたいモロー。自分としては『エヴァの匂い』の悪女を知っているだけに、可愛く見える。考えさせてといって頭に手をかざす無邪気なしぐさ。
モローは一度拒否した富豪のパーティに向かうことにする。これはある意味夫の価値を問う最後の試金石だった。彼はまんまと女の尻を追いかけら仕事を得てご満悦だ。

すべてはとうの昔に終わっていたのだ。愛の終わりはすでに予兆となり、自ら意識せぬところから現れ、何かをきっかけにというよりは、突然1人でいるときに降ってくるのかもしれない。神の啓示みたいに。

最後に手紙を読むところで、彼の作り物の言葉(彼は作家なのだ)は彼自身からも忘却され、よって偽りであることが証明されてしまう。自らの言葉が引き金となって刺さる。なんて悲しいラストだろう。でも、これは世の中の熱烈な恋をし、失恋した人ならわかるであろう必然的な愛の終わりの物語だ。
2回鑑賞してようやく理解して泣きました。すごい。

補記 : テオ・アンゲロプロス監督『こうのとり、たちずさんで』で2人はまた共演。出会ったところで離れてしまう。
riekon

riekonの感想・評価

3.0
夫婦の1日のお話。
アントニオーニ作品にしては分かりやすい内容でした。
奥さんの気持ちがはっきりしたけどあの後どうなるのかしら。
ワイングラスを使った芸は凄かったね!
M.ヴィッティが素敵すぎる〜。 ​
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