「夜」に投稿された感想・評価

お話は夫婦の倦怠期で、だんだんと崩壊していく様子を描いています。逆に言えば単なるメロドラマともいえる。それにしても、構図やカメラワークがもうセンスの塊のようなもので、雰囲気だけでも感心します。間のとり方が絶妙ですね。
でもあんなモテモテの作家っていうだけで、そりゃあのような展開にはなるでしょうね。
途中、縞模様の床を滑らせるゲームは、あれは何のゲームなんだろう?
sonozy

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4.8
1961年、ミケランジェロ・アントニオーニ監督。
愛の不毛を描いたと言われる三部作の2作目。
ベルリン国際映画祭 金熊賞 他

ミラノに暮らすセレブな夫妻、作家のジョヴァンニ(マルチェロ・マストロヤンニ)と裕福な生まれの妻リディア(ジャンヌ・モロー)の物語。

病床で死期迫る友人トマゾを見舞うジョヴァンニとリディア。
リディアはトマゾと見つめ合い、先に病室を出て病院の外で涙する。
一方、ジョヴァンニは異常な入院患者の女性に病室に引き込まれ情事の一歩手前で病院を出る。

リディアはタクシーで昔ながらの雰囲気の町まで行き、一人さまよい歩く。
喧嘩を始めたり、手作りロケットを飛ばす若者たちを見たりすると、ジョヴァンニに迎えを頼み家に戻る。

どこかに出かけたいと新しいドレスに着替えたリディア。
夫婦でバーでダンスを見て過ごした後、夫が誘われていた富豪の大豪邸でのパーティに向かう二人。
そこで、ジョヴァンニは富豪の美しい娘ヴァレンティーナ(モニカ・ヴィッティ)を目にし、後を追う。
床を使ったボードゲームを楽しんだ後、キスを重ねる二人をリディアは目撃してしまうが、動揺は見せない。

その後、リディアは雨の中、男に誘われるまま車で出かけせまられるが拒否し、パーティ会場に戻る・・・

『情事』同様、モノクロの映像美、陰影の妙、カメラワーク、構図、ジャズや効果音・・が素晴らしい。
特に妻役のジャンヌ・モローの虚無感あふれる演技が素晴らしく、まさに愛の不毛が描かれています。
今作では助演のモニカ・ヴィッティは、黒髪の奔放な女性役でした。
Zhivago

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2.8
マルチェロマストロヤンニが苦手だ。若い頃苦手意識をもって、またオッサンになって観てみたけど変わらない。
なぜだろう。美形すぎるからかな。
イタリア映画は傾向として好きなのに、マストロヤンニだけがどうも苦手。
たなか

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5.0
構図やら撮影やらにかなりシビレました、かっこいい
会話は多くはないがやりとりが洗練されてました
妙なバランスなんだけど凄くあと引く良い映画でした
ゆ

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3.5
心地のいいカメラワークとリアルさ
まだ大丈夫って思ってても
気づかないうちにゆっくり枯れていって
どうしようもなくなっちゃうの
胸が苦しくなった
しんどいけど、好き
2億年ぶりにアントニオーニを見た 欲望以来

全編にわたり、傑作の香りがプンプン
ラストで大傑作だったとわかる

アントニオーニはラストがすごすぎる
うぉ、白黒!またしてもオープニングからかっこよ!この監督、本当に結構好きだ!

危険な関係にたまに似てるな、、と思ってたらジャンヌモロー危険な関係の人か。

所々、上斜めから映す画が大人すぎる。お洒落。
ラストの観る側が望みそうなすっきりした回答を用意しないぶつ切り感がとても良い。


(備忘メモ)
→0'46-0'51のお出掛けのジャズバー?的なシーン、雰囲気最高。音楽と映像の角度とゆったりさ。妖艶というか妖しい。
→0'56頃の屋外でいきなり演奏始まるとかお洒落すぎる。1'00頃から曲調変わったとこのベース気持ち良い。
→1'20-1'23のダンスシーン、軽快さがかなりかっこいい〜!雨でも吹き続けるテナー。。
→1'41の台詞、名言。
→噂に聞いてたラスト、ここで終わるのか〜!とても良い!
Toku

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4.4
気になった言葉
不思議な人ね。表情もしぐさも作り物っぽく見える時がある。

“今朝、君より先に目覚めた。眠りから覚める時、君の優しい寝息を感じた。顔にかかる髪の間から閉じた目が見えた。いとおしさが胸にあふれ、泥のような眠りを破って揺り起こしたくなった。君の腕や喉は生き物のようだった。その温かく乾いた肌にキスしたかった。でも、やめておいた。やはり起こしたくなかった。僕だけの君が眠っているのだ。君の寝姿は僕だけのためにある。君の純粋さは僕の身も心も清め、人生の全てを包み込んでくれた。過去も、未来もだ。僕は君と生まれるために生まれ、今日まで来た。そして今、奇跡を感じてる。僕を満たしていく君の温もり、思い・・・それらすべては今だけでなく、今後も絶え間なく僕に溶け込み続ける。リディア、愛してるよ。あまりの感動に涙があふれてくる。これからの人生は、こういう奇跡の連続だろう。君は僕のものというより、僕の一部だ。誰も切り離すことはできないし、日々の倦怠に脅かされることもない。君は目覚め、笑顔で僕にキスをした。僕は揺るぎない愛を確信した。年月や倦怠にも屈せず、輝く日々を共に生きていくのだと。”
taka181

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3.4
年月と倦怠は恐ろしい。が、絶対ではない。これも持論なんかじゃない、教訓です。モニカヴィッティがどえらい綺麗。
dude

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4.2
昼の憂鬱と夜の熱狂。アントニオーニ作品としては昼の空虚さが好きだが、夜のパーティーで床のタイルを使ったゲームがいつの間にか歓声に包まれている場面で、不可視のものが人々の間で肥大化していく感覚はさすが『欲望』を撮る監督だなあという感じがする。
また壁の撮り方も印象的で、壁の前でたたずむ人間の姿はさながら標本のよう。セックス依存症?の女(マストロヤンニも?)の壁はまっさらだったがモローやヴィッティの壁は模様が付いていたり粘土質でムラがあったりする。知性は一つのキーワードだと思うが、問題は性別によって知性が平等に扱われないことか。
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