福福吉吉

ヒルズ・ハブ・アイズの福福吉吉のレビュー・感想・評価

ヒルズ・ハブ・アイズ(2006年製作の映画)
4.0
◆あらすじ◆
トレーラーで家族旅行中、ガススタンドで聞いた近道を進んでいたが、車がパンクして岩石に衝突し、動けなくなってしまう。そこは核実験場で、住み着いた怪物たちのテリトリーだった。

◆感想◆
核実験場で罠にはまった家族を襲う怪物たちとの壮絶なサバイバルを描いた作品であり、本作の肝である怪物たちの強烈なビジュアルと狡猾な襲撃が楽しめました。

ストーリーは分かりやすく、それでいて家族と怪物たちの攻防戦が緊迫感に満ちたものになっているため、最後までハラハラしながら観ることができました。

怪物たちは核実験により遺伝に異常をきたした奇形児として強調して描かれており、かなりグロテスクに描かれています。私はその姿を見るとどうしても嫌悪感を抱いてしまいます(差別する意図はありません。不快になられた方にはすみません)。しかし、それ以上に人を襲う際の狡猾さと残虐さが印象的で、相手を翻弄する姿はとても怖かったです。また、怪物たちは人を喰い、また性的欲求もあるため、醜悪さがとても強く感じました。

本作のターゲットになった家族は父、母、長女とその婿と赤ん坊、次女、長男と犬2匹なのですが、それぞれが襲われ、恐怖、絶望、怒り、悲しみが観ていてしっかりと伝わってきました。そして、犬もしっかり活躍しており、家族全員が本作の上で余ることなくスポットを浴びていて良かったと思います。

ホラー演出は怪物たちが人を襲うシーン、人が怪物に反撃するシーンともにがっつりと残酷な描写で恐怖を演出しています。しかしながら、そのシーンは緊迫感があり、それぞれの心情がしっかりと現れていて見応えがありました。

とても良かったと思います。かなり極端に描いていながら、ストーリーの軸がぶれていないので楽しめました。

鑑賞日:2023年9月30日
鑑賞方法:DVD
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