ミミック

幻の湖のミミックのレビュー・感想・評価

幻の湖(1982年製作の映画)
3.5
大事なものを亡くした女の執念の復讐劇…が本筋なのだが、それに加え犬要素、水商売要素、スパイ、マラソン、琵琶湖の歴史、時代劇、SF、etc.いろいろ絡んで、結果164分という壮大な「なんだコレ!?」映画に仕上がっていた。
1977年の『八つ墓村』でも感じたが、それを遥かに上回るカルト作品を晩年になって繰り出してくる橋本忍に驚き。
東宝創立50周年記念作品だからどれだけおかしな方向へ行っても誰も止められなかったとか、自身最大の失敗作と名高い今作を巡る様々な噂がどれも興味深い。
笛の音色にまつわる過去の出来事のシーンとか良くできてて、見入る場面は結構あるんだけどね。
主人公が犬との思い出を振り返るシーンは完全に『砂の器』だった。
主人公と同じ仕事仲間役のかたせ梨乃のいかにも″かたせ梨乃″ぷり。
過去から現在そして未来まで行ってしまうラストカットは「そんなとこでお前、何いってんの?」って本当に思った。(笑)
最後まで見てジャケット写真、ちゃんと意味があってホッとした。(なにが)
「なんで走ってるの?」はNGワードだ、それはみんな思ってる。そこから意味を見いだすのが芸術ってもんだ。
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