ミミックさんの映画レビュー・感想・評価

ミミック

ミミック

誰がハマーショルドを殺したか(2019年製作の映画)

3.8

1960年代政府高官の飛行機墜落事故の真相を追う二人がアフリカの秘密結社の存在にたどり着きそこからMI6やCIA、欧州やコンゴ政府まで広がる手に負えない壮大な計画が浮かび上がる。
これを世紀の大発見と
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

4.0

女子高生の殺し屋という題材はそのまま漫画とかアニメとかの方が親和性がありそうだけど、実写で気合いの入った格闘アクションが邦画で作れるのかと驚いた。

冒頭のコンビニでの格闘、メイド喫茶での瞬殺の逆転劇
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エッシャー 視覚の魔術師/エッシャー 無限の旅(2018年製作の映画)

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建物の模写から幾何学模様への興味。反復することで法則を導き出す。図形でなく魚や鳥の生き物を敷き詰める。数学、立体工学。左右に飛ぶ白と黒の鳥「昼と夜」。形の連鎖と連想、メタモルフォーゼはアニメーション。>>続きを読む

オールド・ボーイ(2013年製作の映画)

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リメイク元とは湿度が違うな、やはり風土みたいな差はあるのか。
アメコミ的に言うとサノスとスカーレット・ウィッチが恋仲なのはちと複雑。
復讐の種類的には『ザ・ギフト』を連想したけど、それより全然手が込ん
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悪魔の沼(1976年製作の映画)

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初老のモーテルの主人が自作の大鎌とワニのダブルスタンバイ体制で宿泊者を襲いまくる。
主人の癖の強さは『悪魔のいけにえより』や『悪魔のいけにえ2』のソーヤー家に通ずる。
話運びはあまりうまいと感じないが
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JUNK HEAD(2017年製作の映画)

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サイバーパンクな世界観の造り込みが凄い。あの三兄弟の人形の素材感が好み。ストーリーは単調な印象。機械だからコアを付け替えれば、見た目が違っても何度でも再生するのが面白い。生き物のヒエラルキーと地下構造>>続きを読む

江分利満氏の優雅な生活(1963年製作の映画)

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ごく平凡な広告サラリーマンが酒場でくだを巻いていたら編集者に見初められなぜか本を執筆することに…。

当時の世相や戦争の捉え方など、戦中派サラリーマンのリアルな胸のうちを赤裸々に。

小林桂樹が演じる
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アルファヴィル(1965年製作の映画)

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感情を封じられ統合意思AIのアルファ60に行動を命令される架空都市α都市。意思を持たない場所では芸術は育たない。裸体の女性をショウケースに入れてたり女性の扱い方から男性優位が根底にある。ゴダールらしい>>続きを読む

クルージング(1980年製作の映画)

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ハードゲイをかなり露悪的に描いてる。アル・パチーノのミイラ取りがミイラになる過程の眼の変化が良い。警察署でいきなりビンタする半裸のガチムチおっさんが謎すぎて強インパクト。

イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)

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多種多様な歌やダンスは作品のテーマに通じる。

手押し車のアイス売りのおっちゃんが舞台版でウスナビをやった原作者なのね。

ジプシー(1962年製作の映画)

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バーレスクで有名ストリッパーになったジプシー・ローズ・リーの伝記映画的な側面もありつつ軸は母ローズの毒親に近いステージママっぷり。映画の冒頭とラストを舞台上で歌うローズで挟んでるのもより彼女の人物像が>>続きを読む

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ(2001年製作の映画)

3.6

『ロッキー・ホラー・ショー』といいドラァグクイーンが熱狂的に受け入れられるシーンが興味深い。
映画だと90分弱だし割りとあらすじを逸脱することなく無難に作られてる印象。
人生の失敗をむしろ全面に押し出
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いとみち(2020年製作の映画)

3.8

ティーン向けの安易な部活ものかと若干なめてかかったが、りんごや三味線など青森らしさを詰め込んだウェルメイドな良作だった。

あえてきつい方言で全編通す心意気も良し。耳が馴れれば言葉は分からなくても言わ
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ザッツ・ダンシング!(1984年製作の映画)

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ミュージカル映画で振り返るダンス史。
固定カメラから俯瞰カメラが使えることで上から見ると幾何学模様や万華鏡のような群舞が撮れるようになる。
タップダンスは人間の体からこんなにも細かい音が出せる驚き、バ
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

3.7

映画館で見ても感じる暗さ、これは配信やレンタルで家で見てもその雰囲気は存分には味わえないかも。

ずっと雨が降ってるか道路が濡れてるゴッサムはちゃんとそこに街があった。

探偵謎解きモノとしてのバット
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ひらいて(2021年製作の映画)

3.8

曲がり角ににラブホがある風景とかゲーセンやカラオケの感じから地方の高校生の閉鎖感が出てる。
性欲の暴走という観点から自分のなかでは井口昇の『悪の華』の兄妹的な立ち位置。
無責任で自分の行動もどこか他人
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プリズン・サークル(2019年製作の映画)

4.2

心理学的に基づいた更正カリキュラムを受ける受刑者から4人のケースを取り扱う。
グループディスカッションを通じて他者の話を聞き、また自分のことを話すことで己の対話し自らを俯瞰的に見れる。
被害者と加害者
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ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

3.5

どのカットもキレキレで豊かで華やかな画面作りはさすがのスピルバーグ印。

時代設定が当時のままなのは今なお無くならない差別感情を表現したかったからなのだろうかあまりピンとこず。

ど真ん中ミュージカル
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

3.4

それこそお洒落な装丁の暮らしの雑誌を映画館の大スクリーンで読み聴かせられてるような感覚。

もちろん構図がいちいちきまってて、監督らしいこだわりが詰まってるのは十分伝わるけど、形式が雑誌なので文章の文
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

ホームシリーズ三部作最終回はこれまでのスパイダーマン前2シリーズも盛り込んだ特大祭り。
これまでのヴィラン側の事情を説明し、闇落ちした人間の呪いをこの作品で解いていくのは前の作品のファンには反発を食ら
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

過去のキラキラした世界の裏側で起きていた真実。
いまの視点で過去の時代を語り直すのは『アンテベラム』も同じで、無かったことにしない、そして問題は今も続いていることを示している。
作品のテーマと監督の資
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マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

この手触りは意図して作られたであろう懐かしい怪奇ホラーへのオマージュ。イマジナリーフレンドを匂わせての犯人の正体が分かる瞬間のインパクト!この一点に向けて張られた伏線の緻密さに後から唸る。あり得ない動>>続きを読む

エターナルズ(2021年製作の映画)

3.6

ドラゴンボールのかめはめ波とか、幽遊白書の霊丸などの90年代バトルヒーロー漫画を彷彿とする攻撃描写。

神話を描こうとするとエヴァであれ、何となく似たような話の構造になるのかな。背後の紋様とかニアサー
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空白(2021年製作の映画)

4.5

全ては推定。物事の全てを知ることは神で無い限りあり得ない。そこでそれまで何をしてきたか自分の過去が今を作る。過去あんなことがあったからきっとそうなのだろう。あんなことをしたからまたやったに違いない。自>>続きを読む

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

砂に含まれるスパイスが我々で言う水や油等のインフラのごとく大切な資源とされている世界での壮大な部族抗争ファンタジー。

目に映る全てが砂漠で埋め尽くされるIMAXの劇場で見て100%効果を発揮するこだ
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屋敷女 ノーカット 完全版(2007年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

全く見ず知らずの人物に突然理不尽な目に遭うのと、過去の怨恨が原因で逆恨みされるのとでは恐ろしさの種類が違ってくる。逆恨み系ホラーの部類では『屋敷女』はトップレベルだと思う。身重の女性が唯一安心できる自>>続きを読む

サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

3.8

明らかな敵役をおかない、マイナーとメジャーの垣根もさほどないのが今っぽい。
映画を撮る話を映画でやろうとするとどうしても現状に対する作り手の意識がにじみ出るもので、それが時代を表してる。
ファスト映画
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官能教室 愛のテクニック(1972年製作の映画)

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同僚の恋人もちの女教師と拗らせ悶々の男子生徒。毎秒んなことあるかい、な狂った世界が展開されるぶっ飛んだ演出がロマンポルノならでは。『早春』っぽい香りがそこかしこに。ここまでザーメン臭い映画は今は作れな>>続きを読む

演劇1(2012年製作の映画)

4.0

芸術とお金とか稽古の様子とか不透明なことが多いから外野からは不信的な目で見られてしまうのだと思う。
こうして映像としてどういう手順を踏んで演劇が作られて、公演を売っているのかじっくり見せていくのは良い
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港町(2018年製作の映画)

3.8

ある一人に話を聞いて日常を追いかけるうちに出会った他の人にまた話を聞いて付いていくといった数珠つなぎスタイルで次第に関係性が見えてくる。

全く知らないアメリカから来た撮影クルーが寂れた港町のドキュメ
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ライトハウス(2019年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

それこそクラシック映画っぽく孤島に閉じ込められた二人の灯台守が次第に狂っていくシンプルなストーリーで作ることもできたろうが、そうはせず意図的にカモメなどのモチーフを差し込み、蛸や人魚などの異物をしっか>>続きを読む

17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)

3.4

主人公のオータムの深刻具合に反して付き添いのスカイラーがどこか旅行気分で二人の間に温度差があるのがリアル。

話のテーマと顔のクローズアップでドキュメンタリーっぽい撮り方は『4ヶ月、3週と2日』がよぎ
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スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団(2010年製作の映画)

3.7

・どちらかというとテレビゲームよりは90年代のアーケードゲームへのオマージュが強いか
・ふざけた邦題が珍しくこの作品にはマッチしてる
・スコットのアニキはゲイだしラモーナもバイ要素があってセクシャリテ
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レリック ー遺物ー(2020年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

認知症やアルツハイマーなど老いることへの恐怖をホラーに落とし込む作りは好み。

祖母、母、娘と3世代を揃えることで遺物というテーマの繋がりも深まる、終わり方もそういうことでしょ。

最後、祖母の皮を剥
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怒霊界エニグマ(1988年製作の映画)

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いじめに遭い昏睡状態に陥った女学生の魂が転校生に乗り移って復讐するオカルトホラー。
幻想を見せてパニクらせてから始末するのがイタリアンホラーっぽい容赦のなさでツボ。
一発目のカタツムリが強烈すぎた。
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うみべの女の子(2021年製作の映画)

3.4

原作漫画が10年以上も前というのもあるが、'中学生同士の性描写を描いたセンセーショナルな作品'みたいなコピーが付く時点で前時代の作品のような古くささを感じてしまう。そのくせ暴力描写はもうひとつぬるい。>>続きを読む

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