このレビューはネタバレを含みます
「ボニー&クライド」ものだが、もしかしたら『暗黒街の弾痕』(ラングのほう。喜八さんのやつじゃない)よりいいかも。
省エネ、というと悪く聞こえるがスゴく合理的に撮られていることに感嘆。中盤から終盤にかけてカメラワークがやけに生々しくなるのがいい。二人の行動と感情に同期した感じになる。
むかしのノワールものでよく見る、人生を場所や天気とかで収斂させる手法。ターニングポイントを雨でむかえて、朝霧のなかで終わらせる。それに加え、初めて人を殺めるのが、初めて愛した女性、とくるので、悲劇性が容赦ない。
そんなもんだから、あの『ロープ』でムカムカするぐらい好演していたジョン・ドールに感情移入したのはしょうがないってもんだ。
DVD(10/5/2015)