拳銃魔の作品情報・感想・評価

「拳銃魔」に投稿された感想・評価

バートもローリーも、どうしようもない性(さが)に引きずられて闇落ちしてしまった「小物」。生半可な考えで罪を犯すもんじゃねえな
YF

YFの感想・評価

3.8
明らかに俺たちに明日はないはこれの影響下にある。
二人は犯罪を重ねていくことで愛を深めていくていう、かなり異常なカップル。
オープニングとラストは絶妙。
dude

dudeの感想・評価

4.1
拳銃に象徴される暴力性(男性性)は自信になったり活路であったり。ヒロインが一番それを求めてるってのが面白い。しかしそういったものを外在させてしまうと社会との摩擦が生じるという。
オープニングが最高なんだが全体的には銃より車が関わってる場面が軒並み良かった印象。別れるつもりがやっぱ無理!なところはもちろん、車内からの長回しで外の景色がグルングルンなったりオープンカーからの振り向きざまの発砲だったり。
No.216[ヤンデレ系ファムファタールという特殊解] 82点↗

ジョセフ・H・ルイスの異色B級ノワールと紹介されることの多い本作品だが、ノワール映画をあまり見ない私にとって本作品がノワールなのか異色なのか分からない。カルト映画とされているが、そういうのって後から他の人物が勝手に付けてるものだからあんまり当てにならない気がする。

拳銃に異常な執着を見せる主人公バートは、拳銃を万引きした廉で少年院に送られ、そのまま軍隊に入るも除隊し故郷に戻ってくる。サーカスの早撃ちショーで出会った”女ガンマン”アニー・ローリー・スターに惚れてサーカスに入り、彼女にほだされて強盗に鞍替えする。数々の強盗を成功させるが、最後は勿論撃たれて死ぬ。彼らの愛は必然的な悲劇として終わる。

特殊と言われている所以は”人物造形の奇っ怪さ”にあるだろう。そもそもファムファタールというは大きく分けて”目的のためには手段を選ばないワイルド系女子”か”自分の魅力で周りが狂っていくナチュラルボーン系女子”の2つに分類できるが、本作品のアニーは完全に精神が病んでいるヤンデレ系女子なのだ。そして、主人公も”殺しに興味はないけど拳銃大好きで意志薄弱な青年”というノワール映画のハードボイルドやピカレスクものとも違う趣を抱えている。てな訳で主人公ふたりがぶっ飛んでいるわけだが、これはこれで面白い。

ただ、主人公の拳銃への愛みたいなのが途中から薄れている気がしてならない。多分、拳銃より好きな人ができたという話なんだろうけど、この手の変態って死ぬまで続くと思うんだよね。それ以外の部分で気になる点はあまり無し。作りも堅実だし、カット割りもショットも流麗だから、こう見えて普遍性があって好ましい。

主人公ふたりがベン・アフレックとソーテンダイク姐さんにしか見えなくなったのはさて置くとして、本作品が”カルト映画”と呼ばれる理由が分かった気がする。
yadakor

yadakorの感想・評価

3.0
カメラがとても美しい 40年代の映画を見れば見るほど、いかにこの時代急進的に撮影技法がエキサイティングになっていったか(そしてその中心がオーソンウェルズだったか)が分かる
個人的にキャディの内装が素敵
ネット

ネットの感想・評価

4.5
傑作!典型的なフィルムノワールであり、恋愛映画としての強度もある。「ビッグコンボ」より断然こっち派。
強盗シーンの、40年代アメリカ映画とは思えないリアリズムにビックリする。リアリズムだけでなく、何を映して何を隠すか。
最初の出会いも含めて、恋愛映画としてもロマンチックで最高。二人が車で別れんとする時の視線の交錯よ!鳥肌立った。
そして、フィルムノワールとは思えない境地へ。罪を犯した恋人たちだけが辿り着く天国。それくらいの美しさを湛えたラストだった。

ヒロインの目が良い。小悪魔的で、生命倫理に少し狂いがある感じが怖い。
マチズモという病理。銃を持つ者は男でなくてはならない→常にパンツスタイルであるヒロインは「スカートを履け」と言われる。
主人公のお姉さんが美人。
幼少時代の主人公が銃に取り付かれるまでの回想が超絶。
ものすごいスピーディーだし。
ラストの霧もたまんない。
ubik

ubikの感想・評価

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胸が締め付けられるなぁ。
転んで逮捕されることで映画がはじまり、劇中やたら人物が転ぶので、転ぶことで物語が終わるんだろうなと思ってみてると、霧がかった沼地の小島に行き着くという、

キスの瞬間にフォーカスぼかす
煙とるのうまい
ある強盗シーンは時間の省略なし
転ぶことの主題
拳銃を少年時代から愛する男が、金に目がくらんだ女の道連れとして堕落していく様を描いたノワール映画。

バートなる少年は空気銃で小鳥を殺してしまって以来「二度と殺生はしない!」と誓っていたが、銃欲しさに銃砲店のガラスを割って拳銃を盗んだことから少年院に3年間入って更生し、軍隊での経験を経て、のどかな日々を過ごしていた。

祭りの夜、少年時代から仲良し3人組で出かけると、アトラクションで「拳銃ショー」をしている。その拳銃ショーをしている女=アニー(ペギー・カミンズ)は、なかなかの凄腕ガンウーマン。
彼女に挑戦して勝つと賞金がもらえるというイベントに参加することになったバート(ジョン・ドール)は、彼女に勝ってしまう。
すると彼女にそそのかされて、バートとアニーは殺人することなく、強盗を繰り返していき、最初は小さな店から始めたのが銀行強盗になっていく。

当然の如く、警官に追われるようになった二人。
二人は、悪事を重ねながら逃げられるのであろうか……というサスペンス的展開を見せる物語。

なかなか面白い映画。
いやもちろん犯罪の時の長回しとかすごいけど、ラストなんだあれ?見ながらどう物語をしめくくるのかなと思ったら、溝口健二の雨月物語よろしく、はるか彼方に行ってしまった笑。