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17歳のカルテのjohnのレビュー・感想・評価

17歳のカルテ(1999年製作の映画)
3.5
1994年に出版されたスザンナ・ケイセンの自伝を映像化。
自らも同様の障害を持ち入院をした経験を持つウィノナ・ライダー(主演)が製作総指揮も務めた。

ヨハネス・フェルメールにより1660年代初頭に作られた絵画「Girl Interrupted at Her Music(邦題:中断された音楽の稽古)」から題名を取ったこの物語は著者が18歳の時オーバードーズによる自殺未遂をした後、境界性(情緒不安定)パーソナリティ障害(BPD)という精神疾患と診断され、2年間過ごした1960年代の精神病棟が舞台の話。患者のやり取りがリアルに描かれており、入院から退院までの出来事が話の全体である。

人生の一つの大きな岐路である高校卒業の時に思わぬ形で急カーブして道を反れてしまった少女が何を感じながら退院を決意するのか。社会に対する違和感を精神病棟という一つの村に落とし込んでいるようにも捉えられる、ある種普遍的なテーマ。
イージーライダーにも使用された1960年代の名曲、The BandのThe Weightが心にしみる。若かれしアンジェリーナ・ジョリーの熱演も見ものです。

Susanna: How am I supposed to recover when I don't even understand my disease?
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