“大切なことはすべて「オズの魔法使」が教えてくれた”
自殺未遂により精神病院に収容されたスザンナ。
異常と日常が折り重なる現実に戸惑い葛藤する。正常の境界線とは?
アンジェリーナ・ジョリーの演技は圧巻。ブリタニー・マーフィのとあるシーンは直視できない。
約20年ぶりの観賞。
たぶん当時は小学生高学年か中学生ぐらいでよく分からずに観てたので、アンジェリーナ・ジョリーがなんかすげーぐらいの記憶しか残ってません。
今観たら、キャストが結構とんでもない!
『ストレンジャーシングス』のウィノナ・ライダー!
『マレフィセント』『エターナルズ』のアンジェリーナ・ジョリー!
『透明人間』のエリザベス・モス!
『アルゴ』のクレア・デュバル!
今は亡き『8Mile』のブリタニー・マーフィ😢
『スーサイド・スクワッド』のジョーカー役でお馴染みジャレッド・レト!
そして、施設のカウンセラーとしてウーピー・ゴールドバーグ!
当時の若手演技派俳優揃い踏み。そこに実力派ウーピーが支えるという構図。
ちなみに映画.comのあらすじ紹介には17歳のスザンナとあり、邦題との関連性があるように書かれていますが、スザンナが17歳なのかどうかははっきりとした言及はありません。
原題“Girl, Interrupted”なので、17歳関係ないやないかいと。当時のウィノナは28歳とかですからね。
ただ原作者のスザンナ・ケイセンご本人が薬の大量摂取で自殺未遂して精神科に入院したのは17歳だそうです。
まぁそれはともかく本作は若き少女たちの心の葛藤を描いた作品です。
精神病かどうかが重要というより、作品の中でも言及ある通り、精神異常と正常のボーダーラインがわからないところから、誰でもが「自分って異常なのかな?」って思いに苛まれることってあると思うんです。
悩みの多い多感な思春期あるあるですね。
本作はそれを描いた作品です。
少しだけ大きな出来事はありますし、リサ役のアンジェリーナ・ジョリーの存在感が凄いので、結構派手な映画かと思いがちですが、全体的に落ち着いたトーンで淡々と進んでいきます。
だから本作を傑作と思えるかどうかは共感できるかどうかにかかってくるのかなぁと。
まぁ思い悩む日々はあれど、彼女らのような悩みには遭遇してないので共感という意味ではイマイチ乗り切れず。だけど、よく出来た映画だなという感覚です。
現実では若くして心不全で急逝したブリタニー・マーフィのことを思い出し、本作のとあるシーンではショックな感覚が思い出されて画面を直視できませんでした。
とはいえ、今思えばすごく豪華なメンツが揃っており、アカデミー賞助演女優賞受賞したアンジェリーナの演技を堪能する意味でも観る価値は十分にある作品かなと思います。
※2021年自宅鑑賞117本目