こつぶライダー

17歳のカルテのこつぶライダーのレビュー・感想・評価

17歳のカルテ(1999年製作の映画)
3.7
記憶を辿ると、10年前あたり、大学生の頃が初見でしたが、今回2度目の鑑賞。
ウィノナ・ライダー、アンジェリーナ・ジョリーと、自分が映画に強く惹かれ始めていた小学生あたりの青春時代に輝いていた女優が輝いた作品であり、なんとなく親近感があるんですよね。

少し古い作品で、さらに舞台も70年代の精神病棟ではありますが、今観ても心に突き刺さる内容です。
みなさん、演技派ですよね。少女でもなく大人にもなりきれない、ティーンネイジャーというあの微妙な年代特有の危うさに加えて、精神疾患を抱える繊細な心情を見事に演じています。
特に、当時新人だったアンジーの怪演は圧巻でしたね。こりゃあ、映画賞獲るし軒並みオファーが来るわけだよ。

そんなアンジーに食われる存在となってしまった主役を演じたウィノナ・ライダーですが、2度観てみて思ったのは彼女がいて成り立つストーリーだな、と。
それもそのはず、原作に惚れて映画化の権利を買い取った張本人だから。製作総指揮も務めていまし。彼女本気ですよ。
『リアリティ・バイツ』や『シザーハンズ』で知るウィノナ・ライダーよりも、強く儚い存在として、きっと原作(著者)を忠実に再現すべく努力しているのがひしひしと伝わってきた。

映画として、少しダークでありつつも、希望も描いているため、高校生や大学生にはオススメです。
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