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グラン・トリノのアノのレビュー・感想・評価

グラン・トリノ(2008年製作の映画)
4.2
再見。
息子夫婦にクソみたいな説教されてプルプル震えながら顔面アップになっていくイーストウッド、完全にギャグ。終盤の展開からかなりシリアスな印象をもたれる映画だが、全体的に80年代のイーストウッド的緩さが復活しているのが素晴らしいと思う。なんだかんだ言いながらすぐにモン族と打ち解けて、パーティーでとんでもない量を食わされてるイーストウッドのチャーミングなこと。きっちり女たちを侍らせてる図になっているのも頼もしいスケベぶりの発揮。
ビー・ヴァンがグラン・トリノを貰ったとき、涙するのではなくニヤッと笑うのがたまんないですね。幸福な映画です。

アーニー・ハーが凌辱されてからクリストファー・カーリーがイーストウッドを尋ねるシーンが最も力強い演出がなされていると思う。二人の抑えられた黒い感情を際立たせる切り返しが見事。
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