ぷりん

グラン・トリノのぷりんのレビュー・感想・評価

グラン・トリノ(2008年製作の映画)
4.7
率直に、素敵なおじさんだった。

グラン・トリノという名車が、ストーリーを展開する上でのある種の関数のような位置づけにあり、それを介して様々な人物の内的心情が、外の世界に向かって表象される。それによって、不変であるはずのグラン・トリノが、時には、価値ある商品になり、タオとの友人の証になり、色あせないウォルトの人生観になり得る。

家族とはなにか?血が繋がっているから家族なのではなく、愛をもって互いに支え合う身近な人物が家族ではないかと感じた。最後、モン族の不良たちの前に立ってタバコをくわえるウォルトにはどんな世界が見えていたのか?なにを望んだのか?そこには、おそらく見る人の数だけ解釈があると思うが、きっとその解釈の奥には「幸せ」という共通性が流れているはずである。
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