オーウェン

コナン・ザ・グレートのオーウェンのレビュー・感想・評価

コナン・ザ・グレート(1982年製作の映画)
3.0
「コナン・ザ・グレート」は、マッチョ志向のジョン・ミリアス監督が、当時まだ無名に近かったアーノルド・シュワルツェネッガーという格好の素材を得て、おのれの肉体のみを武器に闘う男の物語を作り上げた。

黒澤明監督に心酔して、映画監督を目指しただけあって、この作品にもその傾倒ぶりが、無邪気なほど見られる。

特に顕著なのが、終盤近くの戦闘場面。
数にまさる敵を迎え撃つため、古代人の墓所を要塞化して、騎馬武者を一人づつ隘路に誘い込んで倒すくだりは、まさしく「七人の侍」のクライマックスそのもの。

また、早坂文雄が作曲した「七人の侍」の音楽を、明らかに意識した場面もある。

血沸き肉躍る冒険ロマンだが、危機を克服する方法が、ひたすら剣と肉体だけというのが、いささか、この映画を単調なものにしていると思う。
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