Uえい

日本暗殺秘録のUえいのレビュー・感想・評価

日本暗殺秘録(1969年製作の映画)
2.5
6月に亡くなった中島貞夫監督の作品を見たことがなかったので、前から気になっていた本作を視聴。

映画が始まってすぐ、桜田門外の変を皮切りに、大久保利通、大隈重信の暗殺が立て続けに描かれる。それぞれ5分程度のシーンなのにしっかり描かれていて、すごい迫力だった。

そして、世界恐慌の影響で不況に陥った日本を背景に、血盟団事件を起こすに至るまでがメインで描かれる。なんとなくは知っていたが、背景までは知らなかったので、理解が深まった。

さらに、五・一五事件、二・二六事件が描かれ、「そして現代暗殺を超える思想とは何か」という言葉で締められる。

軽い気持ちで見始めたが、ずっしりと思い内容で驚いた。去年、安倍元総理暗殺事件があった影響もあり、現代日本の不況と重ねて見てしまう。映画が制作されて50年以上経つが、最後のメッセージは色褪せていないし、その事に恐怖を覚える。
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