日本暗殺秘録の作品情報・感想・評価・動画配信

「日本暗殺秘録」に投稿された感想・評価

こんなに数多くの暗殺事件をどうやってオムニバス形式で作品化したのか…がと思っていたら、予想と違っていた。
ほとんどは暗殺の場面だけの羅列で、中心に描かれているのは、昭和7年の血盟団事件だ。
この事件が、その後の五・一五事件や二・二六事件に繋がっていったという。

小沼青年を演じた、若き日の千葉真一の初々しい熱演がいい。

1シーンしか登場しない高倉健など、超豪華キャストが多数登場する。それだけでも贅沢だ。

若き日の藤純子も可愛くて魅力的だ。
血盟団事件が気になったので観てみたら、ものすごいオールスターキャストでクラクラしましたね。藤純子が素晴らしかった。ちょっとあてられちゃったのは、今年の夏に観たからかも。
針

針の感想・評価

3.8

このレビューはネタバレを含みます

どう観ればいいのかかなり難しい映画でした。千葉真一が主演をつとめる血盟団事件のパートを中心に、日本の有名な暗殺事件群を数珠繋ぎにして一本にまとめた作品で、菅原文太や高倉健といった東映オールスターキャストがさまざまな暗殺者を演じています。個々の暗殺シーンの瞬間的な魅力はすごいです。しかし血盟団パートの長さに対して他のエピソードが短すぎるため、どう考えても無理やりくっ付けたようにしか見えず、最後の2.26事件以外はノイズのように感じてしまいました。さらに肝心の血盟団事件についても、千葉真一が日本社会に絶望していく過程は面白かったのですが、それが即暗殺という行動に向かうところにはあまり説得力を感じられず。「日本の若者の歴史を 血で描いて敢えて問うーー 暗殺は、是か!? 否か!?」と言われても、このストーリーでは否かなぁと。

……という感じで個人的にはかなり散漫に感じてしまいましたが、最後の2.26事件はちょっと面白かったです。自分たちの信じる正義のために暗殺からの革命という極端な手段に出た若者たちが、決起敗れたのちに処刑されていく姿をこれでもかというぐらい凄惨なタッチで描いていて痺れました。このパートのおかげで個別のエピソードに通底するテーマがにわかに引き揚げられ、全体が引き締められているように感じました。

それとこれはストーリーや映像というより字幕の発するメッセージなのですが、一番最後に画面に出る「そして現代 暗殺を超える 思想とは何か」という言葉にはすごく含蓄を感じてあれこれ考えてしまいました。
この言葉、最初は「暗殺も思想のひとつ」という意味かと思って何を言っとんじゃろうと思ったのですが、本当は「暗殺という究極の手段を超えるぐらい力のある思想があるのか?」という挑発の言葉なのではないかと思います。
日本の近代史においては様々な若者が行き詰まった社会を打破するために暗殺という暴力によって為政者を殺し、しかし肝心の目的はほとんど果たせないまま自分たちも死んでいった。それでも社会に対して何がしかのインパクトを与えたという点では今でも彼らはある種の輝きを放っている。翻って現代の直接的な暴力によらない思想主義、すなわちあくまで社会秩序と議会政治を尊重する漸進的な社会改革主義はどんな成果を出したというのか? 暗殺という反社会的な行為ほどの力すら持っておらず、現状を変えるためには何のインパクトも持たないのではないか?
……というメッセージを(勝手に)背後に感じ取ってしまいました。この映画が作られたのが1969年という政治の季節真っただ中であったことも、勿論そういうメッセージを読み取る理由になっております。
しかし、だからこの映画は「暗殺」を奨励する作品であったというわけではなくて、むしろ逆に、日本の暗殺史とそれらの悲惨な末路を描くことを通して反面教師的に「思想」側を鼓舞し、暗殺を超えるものとなれ!と尻を叩こうとした作品だったのではないかなーと思っています。
このへんはそのうち資料を漁って読んでみたいなーと思っています。その結果、上に書いたことが全部自分の勝手な思い込みだったというオチも、全然あるような気がしています。

ということで作品単体で観るとどうかなーと思ったのですが、作品の外の社会状況などと照らし合わせながら観るとかなり面白い映画でした。
左翼のテロリストがやらかす映画を見たので右翼のテロリストがやらかす映画を見てバランスを取る。

ただ実録連合赤軍と違ってこっちは気を抜くと共感してしまいそうになるように撮られてる。単純に役者達もカッコいいし。

暗殺を超える思想とは何か?よりも若い頃の富司純子可愛いの方が上で、見てる間富司純子はもう出てこないのか?ばっか考えてた。

オムニバスで作れって上からの命令だったらしいけど、どう考えてもどれか一つに絞るべきだよな。
 めちゃくちゃ大傑作だった。オムニバス形式の映画ではなかったけど。
 千葉真一の小沼正にめちゃくちゃ感情移入させられた。日蓮宗の血盟団なんて、カルト教団のテロリストと思っていたけど、想像以上に同調してしまった。映画が終わる頃には俺も暗殺します!と言い出しそうになってしまった。危ない危ない。
 パン屋で殴り合うところとか、朝日の登る海辺で南妙法蓮華経を必死に唱えるところとか、千葉真一の背後にスクリーンプロセスで井上日召の顔がドーンとか、名場面だらけ。というか名場面しかない。構成が変わっているけどとんでもない傑作だった。

「そして現代、暗殺を超える思想とは」「暗殺は是か、非か?」
って感じでナレーションもキャッチコピーもとんでもなくて凄い作品。
地元のTSUTAYAが8月で閉店していまう。
レンタルは7月までできるとのことだったので、何かDVD借りよう〜と思い店内へ。
(あ、コレ確か当時の東映スターが大競演している作品だから観たいと思ってたんだっけ?)
そう思い、何の気なしにレンタル。それがこの「日本暗殺秘録」。


劇中でも流れているが、オープニングに流れるテーマ曲が怖くもあるがリズムの刻み方がカッコいい。
桜田門外ノ変(教科書に書いてあったな程度の知識しかない)から始まる怒涛の暗殺シーン。
通し勤務後のクタクタ状態で観たため(そんなときに観るものではない)、血しぶき満載の映像がキツくてキツくて、そしてあまり時間もなかったから最初のほうは早送りしてしまった。

ダイジェスト版ですか?ってくらいテンポよく進むなか、ほとんどの時間を割いて紹介しているのが「血盟団事件」。ここだけでも…と思いここはしっかり観賞。

実行犯、小沼正の犯行までの半生が描かれているが、小沼を演じる千葉真一の演技に釘付けだった。
千葉の目に生気がありすぎて、病に侵されているようには見えなかった。でもそんなことはどうでもいいくらい、素晴らしかった。

頑張っても、真面目に生きても、世間はそんな庶民に対し非情なくらい冷たい。
今を生きる人間でも痛いくらいわかる気持ちを小沼は持っていた。
政治的な思想は全くわからない、わかりたくないけれど、「報われない辛さ」にもがく小沼を千葉が真っ直ぐに演じていた。そこに心を打たれた。

この部分だけでも、この作品を観てよかった。そう思う。
黄公覆

黄公覆の感想・評価

3.0
千恵蔵田宮千葉の共演はなかなか
他エピソードとの時間のバランスが悪い
半兵衛

半兵衛の感想・評価

3.0
15年くらい前初めて見たときは期待値が上がった状態で鑑賞したためその出来具合に愕然としたが、久々に見直すと傑作と持ち上げるほどではないけどまあまあ悪くはないかなと思えてくる。

それでも出来が良くないと思えるのはオムニバスと銘打っている割には蔵相井上準之助を射殺したテロリスト・小沼正パートに半分近く時間を割いていたり、小沼を通して普通の人がいかにしてテロリストへ変貌していくかを丁寧に描き「人はなぜテロを起こすのか?」という映画の問いにある程度答えオチっぽい流れになっているはずなのに何故か226事件パートに突入して話の収拾がつかなくなりナレーションによるアジテーションのような謎のメッセージで締め括られ観客を困惑させたりと話の構成のいびつさ。これだったら小沼一人に話を集約されてある程度脚色して映画化した方が良かったのではと思えるが、オムニバス&オールスター、近代史のテロ事件をたくさん取り扱いたいという作り手側の思惑など様々な制約がついてしまっている以上どうしようもなかったのかも。

とはいえエピソードに出来不出来のむらはあるが、ギロチン社事件の当事者である古田大次郎のニート状態のくせに考えていることは日本のトップ暗殺という超過激な思考を通して日本的なテロリストを表現することに成功しているし(ぼんやりとした顔立ちで過激なテロ計画を朴訥に話す古田演じる高橋長英が怖い)、小沼正のエピソードもテロリストへ至るドラマとして完成度はそれなりに高いので見ごたえはある。そしてこの映画でテロ事件と映画という結びつきを覚えた脚本担当の笠原和夫がこの作品の経験を生かし、『仁義なき戦い』へと結実したと考えるとこの映画の味わいも深くなってくる。

あと貧困にあえいでいる弱者=善、金持ちや政治家=悪という図式をベタに描かれているのが、製作当時庶民を苦しめる悪党(彼らの後ろにはたいてい権力者や企業がいる)を健さんや鶴田浩二といったスターが殴り込んで成敗する任侠映画を盛んに作っていた東映らしい。そして理論より感情の爆発(ルサンチマン)に重きをなすところも。

純粋なテロリストを熱演する千葉真一、彼をテロへと誘う原因となる藤純子の熱演も印象的だが、千葉をテロへと引き込む最大の原因となった宗教家井上日召演じる片岡千恵蔵の、カリスマ性と胡散臭さがないまぜになった絶妙な演技も見事。あとオールスターに混じって川谷拓三、天津敏、小池朝雄などたいった任侠映画でよく見る脇役たちがちょこちょこ画面を賑やかしているのも東映ファンとしては嬉しい。

東映作品に珍しく出演している田宮二郎がレア、でも東映の作風と少し浮いているのが勝新といい宇津井健といい東映と大映の凄まじい違いを痛感させる。
ryoryosan

ryoryosanの感想・評価

3.7
千葉真一が血盟団小沼役。
茨城県大洗生まれの彼に、水戸浪士の桜田門外の変以来のテロの系譜を東映オールスターキャストで映画化。
なかなか今では考えられないテーマでの映画で時代背景も感じることができる。
もち

もちの感想・評価

3.2
千葉真一の演技が良かった。

政治の腐敗は今現在もあることなので、こういう暗殺事件が起こらないとも限らないのかしら。
>|

あなたにおすすめの記事