【米国版・鶴田浩二?】
BS録画にて。
ロス五輪に備え、万一武装テロリストが出現した場合に威力を発揮するという名目で作られた高性能ヘリ「ブルーサンダー」。500万ドルするというシロモノ。
ロス市警に勤務する中年刑事が、その試運転役に選ばれる。
彼はかつてヴェトナムに従軍した体験があり、そこでの苦い体験を抱えていた。
一方、「ブルーサンダー」製作側のパイロットしてやってきた軍人は、かつての戦友、いや、戦敵。今は大佐に昇進している。
しかし「ブルーサンダー」には実は・・・
というような筋書の、ヘリコプター・アクション。
しかし、物足りない作品だ。
人間の物語が希薄で、「ブルーサンダー」の物語もお手軽。
肝心のヘリコプター・アクションもイマイチ。
だいたい、米軍の戦闘機まで出動しているのに、そのミサイルが全然命中しない。
あの頃の米軍機のミサイルって、あんなに性能が悪かったのか!?
1984年のロス五輪直前に作られている。日本の経済力もうなぎ上りだった頃で、ラストで日本の高速交通を導入する話が出て来るのには(結局実現しなかったけれど)、ちょっと感慨を覚えないでもなかったかな。
主役のロイ・シャイダーは、人生の疲れのようなものを感じさせるヒーローで、アメリカ映画にありがちなマッチョで精力的な男のタイプとは異なっている。鶴田浩二と似ていなくもない。