パトレイバーなのに全然パトレイバー活躍しねえじゃねえか！というツッコミを入れたくなるけど、作画と背景美術、演出、構成の何もかもがハイレベルでこれはこれでめちゃくちゃ面白いと思ってしまうのが悔しい。
警察、自衛隊を巻き込んだ未曾有のテロ……の皮を着た戦争・平和論は今でも通用する恐ろしい作品強度だが、押井守全開の会話劇は一度通して観ただけでは取りこぼしてしまう情報密度で、現実とフィクションの境界があやふやになっていく様はシン・ゴジラに通じるものがある。
個人的にゾッとするのは東京中に自衛隊が配置される異様な光景、そしてその異常な状況にも順応して日常生活を送る人々だったりする。今の世界じゃん。
