バインドー

機動警察パトレイバー2 the Movieのバインドーのレビュー・感想・評価

5.0
劇場版第二弾 同じくテレビアニメ版は未視聴。今作は テロによって混乱する特車二課、自衛隊 そして政府の 奮闘を描いている。一作目とはガラリと変わり また攻殻機動隊ばりに憂鬱でシリアスな演出。元気いっぱいだった 主役とヒロインは端っこに追いやられ 完全に大人達のドラマになっていました。僕は押井監督スタイルとして こういった静かな方が好きですけど。

まず今作で凄まじいと思ったのが 戦闘機数機で 東京があっとゆうまに占領され 通信網やら 中央官庁やら攻撃されて 機動が困難になるさまを、淡々と見せていくのですが その世界観の嘘くささが全然 無いこと!全て シュミレート能力やら、あの緻密な絵や構図の賜物だと思いました。

押井守監督って人の作品を観ると 思うのは監督自身はしっかりとした社会思想があって それを語るために それに似合った世界観をまず作り出して その中でとても流暢な語り口で話を展開する人だなぁと思いました。よって世界観の描写に嘘くささが無い感じがします。長ゼリフももしかしたら アニメーションという絵のキャラだからこそ成り立っているのかもしれません。これで実写だと 逆に嘘っぽくなりそうです。

キャラがドライで状況説明がないままストーリーが進んでいく なのにテーマに関してはキャラが説明する。クリストファーノーラン監督も この部類な気がしますが もしかしたら押井監督のファンなのかもしれないなとふと思いました。悲観的で懐疑的な視点も大変似ている気がします。

前作よりも
上層部の人達との対立は激しくなり 急を要する事態の中でも 責任逃れをしようとする警備部の幹部達には 観てて嫌気がさしてきましたが、そこで後藤さんの一括!自分の中で いままで観てきた 押井作品の中でも 一番の名言になりました。笑
ちょっと引っかかったのは あれ?
レイバーあんま 活躍してない これ パトレイバーじゃなくても 出来た話じゃ無いの?て所は気になる🤣

よし!とりあえず テレビアニメ版も観よう!
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