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機動警察パトレイバー2 the Movieのkensyoのレビュー・感想・評価

4.5
SFとかロボットアニメとか、そういう要素をなるべく廃して、でもそのジャンルからは離れられないところが面白い

1を観直した流れで観た作品。
押井守監督は「ロボットアニメ」みたいなものは作りたくない、という意向があったそうだけど、その監督の希望と、制作の都合 (ロボットを出さない訳にはいかない)が奇跡的なバランスで組み合わさっている作品だと思う。

一見小難しい言い回しの虚飾を剥ぎ取ってみれば、監督が言っていることは「最近の若い奴は」と「自分が世の中の流れについて行けなくなることへの憐憫」でしかないけれど、作品が制作された時代にはそういった言い分は一般的な価値観として受け入れられる素地があったのかもしれない。

監督にとっては非道い感想かもしれないけれど、この監督の場合、制約に縛られて自由にできない時の方が面白い作品が出来上がるっていう気がする。
(なので「マトリックス」関連で一般にも有名になった後の作品は、個人的には余り好みじゃないものが多い)
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