河

ぼくの小さな恋人たちの河のレビュー・感想・評価

ぼくの小さな恋人たち(1974年製作の映画)
4.2
VHSの日焼けしたような褪せに褪せた画質で見てしまって少し後悔した
欲求が解消できずにそれが暴力に向かうところから始まって、母親の愛情のなさや周りが進学する中1人働くことになり年上の人たちとつるむようになったことで、感情的な関係性を結ぶようなコミュニケーションができないまま、年上の周りの一時的な関係性に向けたナンパ的なコミュニケーションだけを学ぶ ただ、そういう性欲のみに見えてた欲求不満が愛情に対してのものだったとわかっていくような自分に対する解像度が上がっていく過程と、その求めていることと自分の持ってるコミュニケーション手段のずれについての話
だからママと娼婦の2人なんだと思ったし、そこに至るまで結局そのずれが解決できなかったからこそのあの関係性で、そのずれで捻れて肥大化した自意識をナルシストって否定されてっていう結末があるのかな的なことを思った
わるい仲間がある程度よくいる人の話だったのに対して、ママと娼婦からこの作品にかけて段々と自身の奥に迫っていってるような感じがあるけど、強烈にこの人だけの話であると同時にこの作品からわるい仲間とサンタクロース経由してママと娼婦に至る過程が自分の中で落とし込めてしまえるような普遍性もあるのが本当に良い
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