狂王キシリトールヴィヒ2世

浮草物語の狂王キシリトールヴィヒ2世のレビュー・感想・評価

浮草物語(1934年製作の映画)
4.8
小津の作品は未来永劫残り続けるんだろうな。会社や技法や時代が変わっても出来上がる映画はいつでも変わらず美味しい豆腐なんだから。そのこだわり続けた作品群に30年間通底しているものは100年後も時代や国を越えて人々に愛されているんだから未来でどう需要されるかを想像するのは難くない。この映画はどうしても浮草との比較で面白さを見いだしてしまうし(軒先の雨のところとか)言葉や色でしか表現できないものってあるなと感じるけどそれは作品としての良い悪いではなくて滑稽味や雨漏りの描写には唯一無二の良さがある。物語よりもその場面場面の感情に集中する。