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アイアンマンのhi1oakiのレビュー・感想・評価

アイアンマン(2008年製作の映画)
4.4
MCU第1作目は『ロボコップ』みたいな企業SFだった。
『エンドゲーム』を経て改めて観てみると、RDJがだいぶ若い! そしてアイアンマンスーツに関しては、マーク1含めてマーク3までが無骨でダントツにかっこいい! ちなみにスーツとは違うけど『アイアンマン2』に出てくるドローンもゴツくて好き!
今作のマーク1なんて描写が完全にホラー映画の巨漢殺人鬼だな。

・チーズバーガー
・ペッパーがトニーに贈るモノ。
・「生き残ったのは理由があるはず」という台詞
…等々、エンドゲームに繋がるキーワードも多々。

そういえばローディ役はこの時はテレンス・ハワードだったんだな。マーク2スーツを見て「Next time baby」と呟いたテレンスは結局それを着ることはなかった。ハルクやウォリアーズ・スリーのファンドラルにサノスと、役者が交代していなかったらまた別のMCUがあったんだろうな。多次元。
あと、スタークが“お持ち帰り”するシーン(しかもその後処理はペッパー!)とか、実在のテレビ番組『Mad Money』でスターク・インダストリーをこき下ろすシーンとかは、後のディズニー傘下になってからのMCUでは却下されていたかもと考えると感慨深かったりする。
キャプテン・アメリカオタクのコールソンはアイアンマンを目の当たりにしてゾクゾクしたんだろうな…なんて思ったり。
金儲け以外のセンスが無さそうなオバダイアが、いきなりスーツを使いこなしちゃうのはちょっと解せなかったりする点。

マーベルユニバースを映画でも構築するという一大事業のオープニングを、当時コミックでヒットしていたとは言えないアイアンマンをここまで面白く作ったマーベル・スタジオと監督のジョン・ファヴロー、そして主演のRDJの功績は計り知れない。さらにはその後ファヴローに『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』という大傑作(トニーとブラックウィドウも出演)を作らせるに至ったという功績も『アイアンマン』シリーズは持ち合わせている。
今作のラスト、トニーがひと言放った瞬間にBlack Sabbathの“Iron Man”が流れた瞬間、キマッたぁーー! という感じで、後に続くMCUの進む道がアーク・リアクターによって明るく照らされた。作品の面白さとは別に、映画史的にも超重要な作品として語り継がれていくであろう作品。
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