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タクシデルミア ある剥製師の遺言のAlllyのレビュー・感想・評価

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とんでもない映画を観てしまった!
しかし、ただの悪趣味カルト映画だよ、なんて言ってしまったら、No!と言いたい。

親子3代、3章にわかれた物語。
中尉にこき使われてる”祖父”の、変態的な自慰行為はとんでもなく、火を噴いて叫びます。(飛んでく精子なんてファンタジーかと思う程キラキラに描かれています)
そして彼は中尉の奥さんとセックスしてしまい頭を撃ち抜かれてしまう。なんて人生だ。

そしてその2人の間に生まれた尻尾の生えた”父”は、成長し大食い選手に。
食ってゲロって食ってゲロって。(嘔吐方法にもテクニックがあるのだそう)
協議中に女チャンプである彼女に目線を向けたりする父に対してのコーチの怒声のスパルタ具合ったら。
そして父は大食い女チャンプと恋をし結婚をするが、生まれた息子は貧相なリトルボーイ。なんと皮肉な。

そしてリトルボーイの”息子”は剥製師になり、太りすぎて動けなくなった父にこき使われる。
そしてしまいには、究極の剥製の完成へと物語はラストを迎えます。

まだわたしの中でもまとまっていないので勢いのまま書いてますけど、人間の貪欲さっていうものがバッキバキに詰め込まれている印象を受けた。
性欲、食欲、支配欲、反抗、などなど。人間は美しいものばかりではないよね、体の内部も外見も感性も心も。
それをこれでもか、と圧倒的な色彩美とスタイリッシュな映像とグロさとエグさと美しさで提示している映画は初めて観ました。

ちょっと3章の剥製シーンはキツくて目を細めつつ観たし、繰り返し観たいかと言われるとNo!なんだけど笑、貸してくれた友人に頭下げます。ありがとうm(_ _)m
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