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終電車ののんchanのレビュー・感想・評価

終電車(1980年製作の映画)
3.9
トリュフォー監督の最大のヒット作🌟
1942年、ナチス占領下のパリの劇団の人々を描いている。
1942年9月に10歳だったトリュフォーの実体験を含めての映画化❗️

当時、市民は24時以降の外出禁止令のため、終電車を逃すことが一大事の暗黒時代で、逮捕、ユダヤ人狩り、レジスタンス密告の時代だった。
そんな時代に人々は劇場や映画館へ殺到し、文化が充実した時期でもあった。

トリュフォーは脚本家と共に当時に関する資料を調べ、演劇人の自伝からも着想を得て自分の思い出も付け加えた。政治状況は背景としては描くが、人間とその感情に焦点を合わせたドラマ。


モンマルトル劇場の女優マリオン(カトリーヌ・ドヌーブ)はユダヤ人で劇場支配人兼演出家である夫ルカが南米へ逃亡した代わりに座長となるのだが、実は逃げたと見せかけて夫は劇場の地下にひっそりと隠れて生活をしていたのだった。夜だけ妻と会う生活。

舞台はマリオンの新しい相手役ベルナール(ジェラール・ドパルデュー)が雇われ、新作を公演し人気が沸く。そんな中、ゲシュタポの捜査が入りルカの所在を隠すためマリオンはベルナールに力を借りてなんとか危機を脱する。
マリオンはベルナールを意識し始め、夫も気付き始める...



この作品の特典映像も見応えありました⭐️

トリュフォーは『暗くなるまでこの恋を』が失敗した雪辱戦として、カトリーヌ・ドヌーブのために脚本を書いたと言っていた。

滅多にない自宅リビングを公開をしていて、本に囲まれ、質の良さそうな調度品。飾り物等が映し出されていた。
行き付けの古本屋の常連で、まるで買い物ロケのような映し方。店主の勧める古本を大量に買い込む姿も見られた。


また、下記の授賞式映像も収まっていた。
第6回セザール賞では主要10部門(作品賞、監督賞、脚本賞、主演女優賞、主演男優賞、撮影賞、音響賞、編集賞、美術賞、音楽賞)を受賞🏆

授賞式でのスピーチ
「撮影はとても困難だったので、心配で苛立ち、不当にも怒ったのです。この結果を知っていたらもっと楽しくて撮影していたのに。次回作はより楽しく行うことを約束します。ありがとう😊」と会場から笑いを誘っていた。


カトリーヌ・ドヌーブは本当に美しい✨脚フェチのトリュフォーの好みなんだろうな〜🤔とは感じるし、演技も悪くないのだろうね...こればかりは好みなので...私にはそんなに魅力が分からないけど、後半はとても良かった。

そしてドパルデューは撮影時31歳。細身でイケメンに見えましたが🤭
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