カトリーヌ・ドヌーヴが美しい。本物の女優は存在するだけで正義。『終電車』というタイトルのわりに電車はほぼ出てこない。ほとんど劇場のシーン。第二次大戦終盤のパリ。ドイツ人の検閲に負けず新作劇を成功させようとする演劇人たちの舞台の表と裏。
劇場の地下で隠れて暮らす脚本演出家のユダヤ人ルイ。愛する女性との関係性はまったく違うけれど、若い俳優に妻を託そうとするルイはオペラ座の地下でこっそり暮らすファントムにも似ているように感じた。
パリは演劇を愛している。
・脚本 5/10
・演技 7/10
・演出 6/10
・音楽 5/10
総合点 23/40