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エミリーの窓のtristanaのレビュー・感想・評価

エミリーの窓(1980年製作の映画)
5.0
暴漢に襲われたタリアシャイアの口元には白く光るナイフ、そこに徐々に重なる朝焼けのWTCとブルックリン橋。素晴らしいオープニング。モリコーネも良いのだが、紛れもないメインテーマに設定されているのは眠らないイーストリバーを往来する船舶が重苦しく鳴き交わす汽笛。そしてその寒々と美しい夜を大きく映し出す窓が切り取る都会の孤独。愛する人の声(恐怖の喘ぎ)が入ったテープレコーダーを一人聞く夜。たまたま結果はこうなったものの、二人の立場が最初から逆でも全くおかしくはない。もはや緊張感があるのかないのかも分からないクライマックス、ひたすらゴードンウィリスの地味で静まりかえった世界を堪能する映画。ビデオ新作情報にグレムリン2入ってた偶然も嬉しい。冷凍されてカチンカチンのジェニー🐈🧊『ルームメイト』はもちろん『他人の眼』なども似てる。
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