Omizu

メリィ・ウィドウのOmizuのレビュー・感想・評価

メリィ・ウィドウ(1934年製作の映画)
3.0
【第7回アカデミー賞 美術賞受賞】
フランツ・レハール作曲のオペレッタ『メリー・ウィドウ』を『ニノチカ』エルンスト・ルビッチが映画化した作品。MGMで三度映画化された内の二度目の作品。

うーん、これは色々唐突すぎて入り込めなかった。ミュージカルと言うには曲も規模も地味だし、話として突っ込みどころが多すぎる。

かなりヒドい惚れられ方をしているのに次の瞬間にはソニアが好きになっちゃっているし、結末もそれでいいのか?という…ダニロがしたことは最低なのにハッピーエンドに収めてしまっていいものか納得が出来なかった。

軽妙なタッチでさくさく進めていくストーリーテリングはルビッチの腕を感じたが、物語として入り込めない雑さがあった。昔のミュージカルにありがちな無理矢理さというか。

曲や群舞がよかったらそれを意識せずカバーできるのだが、本作の場合は印象に残る曲もあまりなくダンスもイマイチ。モーリス・シュヴァリエとジャネット・マクドナルドの存在感も地味。華があまり感じられない。

ルビッチ作品にはあまり馴染みがないので、他の作品を観たら印象が変わるのかもと思ったりもする。映画としてあまりよく出来ているとは思えなかったかな。
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